宮古市議会 > 1998-09-07 >
09月07日-02号

  • "負担"(/)
ツイート シェア
  1. 宮古市議会 1998-09-07
    09月07日-02号


    取得元: 宮古市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-13
    平成10年  9月 定例会          平成10年9月宮古市議会定例会会議録第2号第2号平成10年9月7日(月曜日)---------------------------------------議事日程第2号 日程第1 一般質問        6番 近江 勝定君 ・浄土ヶ浜車乗り入れについて……………35                  ・館ヶ崎展望台について       11番 佐々木武善君 ・河川管理について…………………………37                  ・魚道設置について                  ・上水道設置について       20番 千束  諭君 ・冠水対策について…………………………42                  ・雇用対策について       22番 野沢三枝子君 ・民意が市政に反映される方策について…46                  ・介護体制について                  ・青少年健全育成について       16番 松本 尚美君 ・補正予算と経済雇用対策について………54                  ・福祉施策と少子化対策について                  ・ふるさと創生基金活用見直しについて                  ・大雨の被害対策について---------------------------------------本日の会議に付した事件 上記日程のとおり出席議員(28名)   1番   千葉胤嗣君           2番   田頭久雄君   3番   三上 敏君           4番   中嶋 榮君   5番   山口 豊君           6番   近江勝定君   7番   沢田 勉君           8番   平沼 健君   9番   蛇口原司君          10番   中野勝安君  11番   佐々木武善君         12番   工藤 勇君  13番   中里栄輝君          14番   竹花邦彦君  15番   岩間 久君          16番   松本尚美君  17番   岩間 弘君          18番   城内愛彦君  19番   山野目輝雄君         20番   千束 諭君  21番   永浦奎輔君          22番   野沢三枝子君  23番   田中 尚君          24番   山崎時男君  25番   成ケ沢仁明君         26番   坂下正明君  27番   大久保 博君         28番   前川昌登君欠席議員(なし)---------------------------------------説明のための出席者  市長       熊坂義裕君       助役       小原富彦君  収入役      長門孝則君       総務企画部長   鈴木英夫君  総務課長     佐々木岩根君      企画調整課長   細越雅佐浩君  生活福祉部長   吉田 武君       地域福祉課長   岡田光彦君  財政課長     西野祐司君       健康推進課長   小本 哲君  環境保全課長   白根 進君       教育長      中屋定基君  教育次長     鼻崎正亀君       産業振興部長   松田辰雄君  商工観光課長   宇都宮 満君      都市整備部長   伊藤行雄君  建設課長     鈴木健市君       都市計画課長   三浦 章君  下水道課長    大久保金雄君      消防防災課長   野澤正樹君  農業委員会           腹子哲男君       監査委員事務局長 刈屋敏彦君  事務局長  水道事業所長   菊池淳雄---------------------------------------議会事務局出席者  事務局長     田鎖勇平        事務局次長    坂本邦雄  議事係長     山口 周        速記員      駒井和子 △開議              午後1時01分 開議 ○議長(蛇口原司君) ただいままでの出席は28名でございます。定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。--------------------------------------- △日程第1 一般質問 ○議長(蛇口原司君) 日程第1、一般質問を行います。順次質問を許します。 6番、近江勝定君。             〔6番 近江勝定君登壇〕(拍手) ◆6番(近江勝定君) 私は、平成10年9月定例議会に当たり、質問通告に従って質問させていただきます。 まず、浄土ヶ浜車乗り入れ禁止についてお伺いいたします。 現在、バス、タクシー、許可車以外の車は進入禁止となっております。このことは、浄土ヶ浜を守る意味から大切だと思います。よく車乗り入れを許可すべきだという方もたくさんおられますが、駐車場の拡張ができない現状から、中に駐車できる車は何台もない。特に、海水浴客が駐車すれば長い駐車となり、駐車できない車の列ができれば、排気ガスで木が枯れてしまうと思われます。しかし、現在体の不自由な方たちもいろいろな器具の発達により、外に出て活躍されております。そんな方々が来られたとき、浄土ヶ浜に車の乗り入れができずに困っていることから、体の不自由な方々が簡単に交通できるような方法を考えなければならないと思いますが、このことは宮古警察署の管轄でもありますけれども、宮古市としてはどのようにお考えになっておられるのか、お伺いいたします。 次に、いま駐車場は第1、第2、第3と3つありますが、第1駐車場には整理する人たちがおられますけれども、第2、第3駐車場には整理する人がいないことから、不便を感じております。このことから、今後このような人の配置をお考えになるのか。また第2、第3駐車場に車をとめた方たちが、遊覧船乗り場まで歩くのは大変なことから、シャトルバス等を運行するお考えはないのか、あわせてお伺いいたします。 よくターミナルビルの上から「ああ、ここが浄土ヶ浜か。写真と違うな」とかいって帰ってしまう人、また、ビルの上から見て「こんな階段では上がりおりが大変だ」といって帰っていってしまう人もいるとか聞いております。私は、ターミナルビル下から海辺を歩きながら浄土ヶ浜に行くのは、きれいな水を岩とのコントラストを見ながらいくのが、一番すばらしいことだと思います。来た観光客の人たちも、感激をして帰ります。この階段の上りが大変と言っていることからも、特に帰りにシャトルバスが走っていれば楽だと思います。 次に、いま浄土ヶ浜付近には幾つかの展望台がありますが、そのうちの館ヶ崎展望台についてお伺いいたします。あの展望台は周りの木が大きくなって、景色が見えなくなっておりますが、この対策をどうお考えになっておられるのか、お伺いいたします。 以上、質問を終わりますが、再質問は自席から行います。(拍手) ○議長(蛇口原司君) 松田産業振興部長。             〔産業振興部長 松田辰雄君登壇〕 ◎産業振興部長松田辰雄君) 浄土ヶ浜への自動車の乗り入れにつきましては、毎年4月1日から10月31日までの間、公安委員会の許可を受けた自動車以外は規制されております。この道路の交通規制は昭和52年7月、浄土ヶ浜有料道路--現在の県道浄土ヶ浜線ですが、この道路の開通と同時に、道路付近や急カーブといった道路状況や、松枯れ防止等の自然環境保護の理由から、全面規制となったものでございます。その後、市道の改良や有料道路の無料化など、交通にかかわる問題点が改善されたことにより、平成4年7月から大型バス及びタクシーの通行が許可となり、規制が一部緩和され現在に至っております。 このような中で、身体の不自由な方々の自動車乗り入れの対応といたしましては、警察署の窓口で身体障害者手帳を提示すれば、すぐに許可書が交付されることになっておりますが、警察署まで出向かずに現地で許可ができないか、宮古警察署を通じて県警の交通規制課及び県公安委員会に要請中でございます。また、浄土ヶ浜を循環するバスが運行されておりますので、これを利用いただきたいと思っております。 さらに、本年導入予定の身体障害者用のスロープのついた低床バスの運行について、バス会社と協議し、浄土ヶ浜路線への配車について要請するなど、できるだけ人に優しい観光地づくりを進めてまいります。 なお、観光シーズン中の第2、第3駐車場の案内人や整理員の配置につきましては、浄土ヶ浜地区内の観光団体で組織する宮古集団施設地区運営協議会と、必要な時期に配置する方向で協議したいと考えております。 次に、館ヶ崎展望台周辺の樹木の成長による眺望の件でございますが、この展望台は老朽化が進んでおり、今年度、岩手県での施工で新たに建設することになっておりますので、この工事の完成時期に合わせまして、眺望を妨げる樹木を伐採したいと考え、現在環境庁の陸中海岸国立公園管理官事務所と協議をしているところでございます。 以上、答弁といたします。 ○議長(蛇口原司君) 6番、近江勝定君。 ◆6番(近江勝定君) 体の不自由な方々が最近はたくさんではないわけですけれども、観光客として来られておるわけでございますが、来る前によく調べてくれば進入禁止だというのがわかるわけですけれども、そうであれば宮古警察署で許可をもらって来られると思うわけですけれども、来てから気がついた人たちは、宮古警察署を探すのが大変だということで、また戻らなければならないと。こういう時間の制約もあると思いますので、何とかこの入り口でそういう、何といいますか、許可のできるような体制をとっていただければなと、このように思うわけでございますけれども。何分、警察との兼ね合いがあろうかと思いますので、ぜひその辺をご検討されて、やはり宮古へ来て、浄土ヶ浜へ来て、本当によかったなと、こういうふうに思われるように、対策をお考えになっていただきたいと、このように思います。 それから、駐車場の関係ですけれども、やはり浄土ヶ浜は環境庁の管轄にあるために、駐車場を広げるのにも大変だと思います。そのことから、第2、第3駐車場にとめられた方が、浄土ヶ浜まで行くのに大変苦労されると聞いております。さっき部長は、あそこを走っているバスを利用できればとお答えになりましたけれども、大体1時間に1本ぐらいの感じで通っているのかなと思います。それで、シーズン中、やはり1時間に1本というのは大変だと思うわけです。それと、高齢化社会に入っているわけで、体の弱い方も来られるわけでございますから、あそこの階段を上りおりが大変苦痛だと聞いております。 そのことから、やはりタクシーもあそこにおられるわけですけれども、常にいるわけではないわけです。そのことから、20分か何分かに1台シャトルバスが走れれば、第2、第3駐車場にとめた方々も非常に楽ではないかな、このように思うわけです。そのことから、ぜひシーズン中にそういうバスはどうしても走るというか、走らせるというか、そういうお考えはないんでしょうか。 ○議長(蛇口原司君) 松田産業振興部長。 ◎産業振興部長松田辰雄君) 確かに議員も先ほど壇上で申し上げたとおり、あそこの第3あるいは第2からちょうど歩いて、散策しながら浜におりていただくのが、我々は一番いいかなと、こういうふうに考えておりますが、もちろん身体障害者の話もございました。高齢者もたくさんまいります。観光船に乗りたい方で、高齢でなかなかという方については、県北バスの、あそこのターミナルの受け付けといいますか、窓口で言っていただければ、県北で浜の観光船乗り場までお送りしておりますし、それとあわせて、観光協会レストハウス等に行く方があれば、そういう高齢者の方々についても連絡があれば、観光協会のバスでそれぞれお迎えに来るという手だてをとっておりますので、シャトルバス、確かにあれば便利でございますが、なかなか時間的な配分で、どうしても県北バスにお願いするという形になろうかと思いますが、その辺のやりとりが、やはりシーズン中でございますので、なかなか難しいのかなというふうに思っております。配車の関係でできるのであれば、今後も要望してまいりたいというふうに思ってございます。 ○議長(蛇口原司君) 6番、近江勝定君。 ◆6番(近江勝定君) 非常にタクシー業界とか、それから県北バスとの兼ね合いもありまして、簡単にいかない面もあろうかと思いますけれども、その辺もシーズン中ですね、走らせるように考えていただければと、このように思います。結局、せっかくすばらしい浄土ヶ浜へ来て、何か余りいい思い出などつくらず……またもう1回行ってみたいと、そういう浄土ヶ浜にできればと、このように思うのは、皆さん、そのとおりだと思いますし、みんないろいろと模索はしていると思うんですが、なかなか難しい面もあろうかと、このように思いますが、ぜひシーズンの後半戦になってまいりましたけれども、前半戦、その辺も検討して、できるだけいい方法を考えてもらえればと、このように思います。 それから、最後ですけれども、展望台の件でございますが、そういうふうに改修といいますか、新しくするということでございますから、いいわけですけれども、当然また周りの木が伸びてくるわけで。今みたいになってからになると、切るのも大変だろうと思いますので、ぜひ今後は余り木の伸びないうちに切るということを考えていただければと、このように思います。許可をされているわけで、木が伸びることを前提にやはり考えていると思いますので、環境庁いろいろとあるかもしれませんけれども、そういうふうに周りの見えるうちに、ぜひ切るということが大事ではないかなと、このように思います。 そのことを提案を申し上げて、私の質問は終わらせていただきます。ありがとうございます。 ○議長(蛇口原司君) 次に、11番、佐々木武善君に質問を許します。 11番、佐々木武善君。             〔11番 佐々木武善君登壇〕(拍手) ◆11番(佐々木武善君) 平成10年9月定例会に当たり、質問通告に従い3点について質問をいたしますので、誠意ある回答をお願いいたします。 第1点でありますが、河川に関する問題であります。市長は市政方針の中で、安心して暮らせるまちづくりということで、主に福祉関係の充実に力を入れております。住環境の中には、急傾斜の問題、河川の堤防、高潮防波堤等、まだまだ万全とは言えない不安な問題がいろいろあります。福祉の充実は大変重要なことでありますが、住環境問題についても、適切な対応を望みます。 まず、河川関係のことでありますが、県では安全で安心感の持てる県民生活を確保するために、災害の未然防止を図る「災害に強い県土づくり」として、治山、治水、砂防等の事業を推進してきたわけであります。河川管理については、1級河川は国、2級河川は都道府県、その他の河川については市町村が管理することになっているようです。 今回お伺いする件ですが、長沢大野地区砂防ダムの上流部に、大半にわたって土砂を埋め立て、盛土したことについてであります。地域の方々はあのような埋め立て行為に問題はないのかと、大変疑問に感じております。1つは埋め立てたことに問題はないのか。2つは埋め立てる際に、業者から許可の申請があったのかどうか。3つ目は常識からいえば、許可をとって埋め立てるわけですが、管理者である宮古市は許可を出したのかどうか、お伺いします。 なぜ質問するかと申しますと、砂防ダムを埋め立てた土砂が、台風等による洪水時に流出して大災害を招くおそれがあるからであります。この問題について、管理者である宮古市は、地域住民が安心して暮らせる住環境の整備についての対策をどのように考えているのかお伺いします。 次に、第2点目でありますが、平成8年9月定例会で生態系の保護について、河川に魚道がないのは不自然だということで、魚道の設置を提言したわけです。当局の答弁は、魚類の遡上や降海のできない状態となっており、魚道の設置について検討が必要であると答弁しています。国においては、自然環境を保全するための制度として、自然環境保全法があり、岩手県でもそれに基づいて自然環境保全地域指定等を行い、生態系の保護を打ち出しております。河川の生態系の保護もこの中に含まれるものと思い、魚道設置について、その後どのように検討されたのか、お伺いいたします。 第3点目は、水道事業に関する件であります。第7次計画により、平成10年度は蜂ヶ沢、長沢3組で配水管整備が進められようとしております。完成しますと、普及率は99%を越えると聞いておりますが、今なお、給水施設が整備されずに、渇水で困っている地域があります。長沢6組の水無地区がそうです。水無地区では自家水道、共同水道を利用していますが、年に3カ月くらいの渇水期があり、渇水期には宮古市で設置した上水道を利用していますが、距離が遠いこと、重いポリタンクを運ばなければならないこと等、大変な作業であります。ご主人が単身赴任のために、女手1つで子供さん、年老いたご両親の生活を支えている家庭がありますが、飲料水は何とか確保できても、洗濯水、風呂水は確保できず、家族全員で町の風呂屋へ、洗濯はコインランドリーでという生活をしております。また、水源が牛の放牧地にあり、水質が汚染されている可能性もあるので、大変心配されます。安心して利用できる飲料水、風呂水が確保できるように、こうした現状を早急に解決するために、今後どのように対処していただけるのかお伺いいたします。 以上で壇上よりの質問は終わりますが、関連質問は自席から行います。(拍手) ○議長(蛇口原司君) 伊藤都市整備部長。             〔都市整備部長 伊藤行雄君登壇〕 ◎都市整備部長伊藤行雄君) 大野川砂防ダム上流の盛土の件でございますが、盛土をした場所は大野川第1支流と第2支流の分岐点に岩手県が昭和37年ごろ設置した治山ダムの上流部にあり、面積が約 1,400㎡ほどの個人所有地でございます。一般的にはダム周辺は保安林に指定されるものですが、この土地は地目が原野及び雑種地となっているためか、その保安林の指定もされていない場所でございます。土地所有者と工事業者は土盛りを実施するに当たって、法的な規制などの有無及び手続などについて、宮古市地方振興局林務部に相談したとのことでございますが、その際の回答は、法的な規制はないが、大雨などのとき土砂が流出しないよう土どめ工事を施すとともに、土砂がダム下流に流出し堆積した場合は、しゅんせつに協力するよう要請されたとのことでございます。 しかし実際は、土どめ工事が実施されていなかったことから、先日の大雨により多量の土砂が流出したものでございます。幸い下流の田畑には流出土砂の影響はありませんでしたが、今後のこともあり、市といたしましても、再び土砂の流出を出さない処置を要請したところであります。土地所有者からは、9月中に土どめ擁壁工事を実施するとの回答がありました。 以上、河川管理についての答弁といたします。 次に、魚道整備についてお答えいたします。魚道の必要性については、平成8年9月の市議会定例会一般質問の席上で、議員のご質問をいただき、設置について検討する必要があり、生態系への影響の少ない方途を講じていくべきとお答え申し上げましたが、今も同様の考え方にあります。現在、閉伊川本流には、水流を調整するための堰堤が宮古市域に6カ所、支流であります長沢川に4カ所設置されており、魚が上流へ上れない状況であることは、議員ご指摘のとおりでございます。 以上のことから、これまでその改善策について、河川管理者であります県にお願いしてまいりました。県においては、平成7年度から魚に優しい渓流づくり、いわゆる魚道整備事業を進めていたこともあり、水沢市に次いで、今年度から当市の長沢川にも魚道整備を行う旨、連絡をいただいたところでございます。 先ほど申し上げましたとおり、長沢川には4カ所の堰堤がございますが、すべての堰堤に順次魚道を設置していく計画ではありますが、今年度は下流から数えて3番目、長沢6組の水無沢付近にある堰堤に階段式の魚道を取りつけるものでございます。事業実施に当たりましては、何といっても地権者のご理解とご協力が必要不可欠でございます。地権者の同意をいただき、測量、設計、工事着手と進めていく手はずとなってございます。 事業の実施に向けて魚類の生息状況を調査した結果、うぐい、いわな、やまめが確認されております。そのうち、うぐいが90%を占めており、このことから魚道はいわなややまめより、行動力の小さいうぐいを基準にした設計が組まれております。この場所は過去において、さけ、ます、あゆをとっていた場所でもあると伺っておりますことから、上流まで遡上して繁殖するようになれば、もとの川に戻るものと期待するものでございます。 以上、答弁といたします。 ○議長(蛇口原司君) 菊池水道事業所長。             〔水道事業所長 菊池淳雄君登壇〕 ◎水道事業所長菊池淳雄君) 長沢水無地区飲料水確保についてのご質問にお答えいたします。 現在、長沢6組の水無地区には6世帯の方々が生活しており、昭和61年度に沢水からの取水による貯水槽、滅菌装置等の整備に地元の協力を得て、宮古市飲料水簡易給水施設整備補助金を導入し、給水しているところであります。今までに、沢水が枯渇し、十分な水量が確保できなかった状況があり、給水タンク車により対応してきたところですが、今年度からは長沢6組集会所付近配水管末端に立ち上がり蛇口を設置し、渇水期のみならず、常時利用できるようにしております。 今後、水無地区への上水道設置をする場合、補助事業の導入は小規模な給水地区であることから難しく、水道事業所単独事業とならざるを得ない状況にあります。当事業所で調査した結果、既設管から同地区まで約800 mあり、地形的にはほとんど岩盤で、また既設管から遠距離のために、圧送ポンプ等施設整備が必要となり、多額の事業費を要することとなります。このようなことから、幸いにも当地区には豊富な水量と清浄な水を送る長沢川もありますし、また新たな沢からの水源を確保する方法も考えられますので、上水道の整備とあわせて、上水道と質・量ともかわらない、地域単独の給水施設の整備を検討しているところでございますので、今後は水源調査、方法等について地元の方々と協議しながら進めてまいりたいと存じます。 公営企業である水道事業の経営の基本原則である経済性、公共性を踏まえ、水道未普及地域の解消に努めてまいりますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
    ○議長(蛇口原司君) 佐々木武善君。 ◆11番(佐々木武善君) 今、ご答弁をいただいて大変ありがとうございます。 河川関係でございますが、いま答弁では河川区域は指定がなかったという答弁でございましたし、また田畑には影響がなかったというんでございますけれども、現地では田んぼに水路を引いているわけですが、言ってみれば7割くらいの土砂が埋まっているわけで、現在は田んぼには水は必要はないわけですけれども、土砂が結構、あそこだけの問題でないにしても、結構な土砂が流出しています。そして影響が出ているのは事実です。しかも、土砂を一生懸命上げて使っている、前回もそうでしたが、今回の雨で結構土砂が出ております。 そうした関係もありますし、保全区域指定がなくても、ある程度みなし条項もあるものだから、あそこは宮古市の管理だと思うので、宮古市があそこのダムについて県が許可を出すのではなく、宮古市の管理だと思うんです。普通河川になる、あるいは準用河川になるんではないかと判断されれば、宮古市の管理ですから、宮古市のそうした住民の安全を保持する責任は宮古市にあるのではないかと思うのですが、そこら辺いかがですか。 ○議長(蛇口原司君) 伊藤都市整備部長。 ◎都市整備部長伊藤行雄君) お答えいたします。 赤線とか青線という部分が法務局の公図上でわかるわけでございますが、それ以外の先ほどお話がございました1級河川、2級河川と準用河川については、河川法が適応になりますけれども、これは法定外公共物ということで赤線、青線ということの場所でございます。実際、それは公図上でのみわかるものですので、地権者と実際私どもは現地立会をして、公有財産の管理者である土木事務所、今の振興局の土木部の用地担当の方と一緒でございますけれども、そして川の幅とかを決めるわけですが、ここの場所につきましては、従来通水のあった部分についての実際川幅の確認はしないままに盛土をされたものでございます。従来の河川幅は確保された範囲で土どめをしないで盛土をされたために、今回土砂が流れたわけでございますので、個人の所有地まではどうも私どもの権限が及ばない部分だと考えてございます。 以上でございます。 ○議長(蛇口原司君) 佐々木武善君。 ◆11番(佐々木武善君) 部長も現地は見ていると思いますが、現地を見れば、あのダムは県でつくったものだと思いますけれども、つくる段階で河川の保全規制はなくても、一見して、素人が見ても、保全区域指定がなくても、保全区域を指定しなければならないような状況ということで先ほども言ったんですが、みなし条項もあるわけですから、そういう普通河川でありながらも、準用とみなし得るような川ではないかなと。あれだけの設置をするということは、それだけの河川であると私は思うんですけれども。地元の人たちはあれだけ積んで、文句がないならば、ほかにもそういう条件の場所もあって、ほかの連中もそっちのあれはどうするかというなことも言われています。宮古市の管理の範囲で、あれは行政指導がなければならないんでないかなと思うんです。そこら辺いかがですか。 ○議長(蛇口原司君) 伊藤都市整備部長。 ◎都市整備部長伊藤行雄君) 37年ごろに治山ダムとしてあれはつくられたものでございますが、つくった県の方の見解は、治山ダムとしての目的を完了せしめた。で、そのために結局ダムをつくる前の勾配の河川の形態が、ダムをつくることによって、背後に土砂が堆積して、滝の状態になったと。そういうふうな形になって、ダムの使命を終えたということは、結局ダムの形そのものが天然の岩の状態になったというような判断をしても、私はいいのではないかと思っております。そのダムのコンクリート堤帯はどのような取り扱いになるのかと申しますと、それは地権者のものとして帰属するという考え方に立ってございました。また、そういうダムの使命を終わったということで、治山目的に、さらに上流の方に治山ダムをつくってございました。 そういうところから、流水は滝の状態で流れる状態で管理を、普通河川として私どもがする範囲であればいいのではないか。そこで先ほど答弁申し上げましたように、土砂の流出がないように、要請をしたというのが現在でございます。 ○議長(蛇口原司君) 佐々木武善君。 ◆11番(佐々木武善君) 何回もお話して申しわけないんですけれども、現地を見れば、人的にああいう河川敷状態の中で、盛土するということについて、本来あり得ないことだと、私は、地域の方々もそう思っているようなんで、あれをそのまま見過ごしていいのかという感じがしますので。管理については宮古市だと思うんですが、そこら辺はいかがですか。 ○議長(蛇口原司君) 伊藤都市整備部長。 ◎都市整備部長伊藤行雄君) 流水のある河川の部分についての機能の管理という部分では、宮古市でございます。それから、流水がしている部分が青線であるという、土地の所有の件については国でございます。 そういう意味で、国有財産としての幅の部分イコール通水断面、通水している幅の部分ということで、それ以外については、やはり私どもの……協力要請とかいろいろな地権者との相談とか、それからいろいろな被害が出ないように対策を講じていくということについては、当然市民の財産を守るという立場から、私ども一生懸命やらなければならないことですけれども、一つの権限とか命令という形では、及ばない部分でございます。 ○議長(蛇口原司君) 佐々木武善君。 ◆11番(佐々木武善君) 宮古市の管理であると言いながらも、そうした個人の土地ということで、何とも言えないということですかね、はっきり言えば。実際は、確かにそういう権限がないのかなと思えば、あそこの実態を見れば、ダムの形からいって、あのダムの上流部をあれだけやるというのを黙っておく手はないと思うんです。ある程度の規制はしなければならないのではないかと。言ってみれば、災害を誘発するおそれが十分考えられる。ということからすれば、宮古市が見て見ないふりをすることはできないのではないかなと。ある程度の行政指導をしてやらなければ、地域住民の方々は不安でしようがないというので、こういうことを改善をしていただくようお願いを申し上げまして、河川については終わります。 次の魚道の関係でございますけれども、地域の方々はいま答弁にあったように、魚道がつくられれば、今までずっと奥の方までますとかやまめが来て、いろいろな魚がふえて、河川が大変肥えてきたと。今は、いま答弁の中で37年建設のダム、あそこができたことによって、全然、ますがのぼらなくなったと。今回、こうしたダムをつくっていただければ、これからますものぼったりなんだりして、地域の方々はそれを期待しているようでございまして、ぜひダムについては、よろしくお願いしたいと思います。 次に、水道関係でございますが、いま答弁があったように、大変難しい地域だという答弁でございますが、いってみれば、今の生活水準が高くなって、昔は風呂の水をくんだりなんだりしたし、また洗濯も手洗いもあって、そういう時代だったんですが、今の時代はそんな時代ではないと。ひねればジャー、あるいは洗濯も自動的に洗うのが今の生活水準の流れなわけでございまして、今なお水道が整備されないでいるということは、市長が言っている公平公正という言葉もどこかで聞いたこともあるんですが、そうした観点から見ますと、この地域の方々は公平に扱われていないのではないかなと。大変、そういう気がいたしますので、何とか上水道として早急につくっていただけないかと思うんですが、そこら辺については市長、いかがですか。 ○議長(蛇口原司君) 熊坂市長。 ◎市長(熊坂義裕君) 自席からお答え申し上げます。 佐々木議員のおっしゃるとおりだと私も思っております。公平公正というお話が出ましたけれども、ただいま水道事業所所長からも答弁申し上げましたように、できる限り早期に、もし上水道がだめであれば、地域のそういった水道水、給水施設の整備等を図ってまいりたいというふうに思っております。 先日も市政談話室で、ここの住民の方々の要望を受けて、それから私どもも至急、事業所等でこの地区に関しまして検討をし始めたわけですけれども、確かに 800mの距離が岩盤でございますので、かなりの多額の費用がかかると。そうした場合に、公営企業でございますので、費用対効果ということを考えた場合に、大変に難しい決断が迫られるのかなと、いま思っておりまして、1つはいま言いました上水道、もう1つは新しい給水施設、この2つの方向で考えていきたいというふうに思っておりますので、もう少しお時間をいただきたいと思います。 ○議長(蛇口原司君) 佐々木武善君。 ◆11番(佐々木武善君) 現地調査をして早急に解決をしていただくよう、要望いたしまして終わります。 ○議長(蛇口原司君) 次に、20番、千束諭君に質問を許します。 20番、千束諭君。             〔20番 千束 諭君登壇〕(拍手) ◆20番(千束諭君) 私は、平成10年9月定例議会に当たり、通告いたしました2点につきまして、市当局の見解をお伺いするものでありますが、今定例議会は熊坂市政が誕生してから、初の2巡目となる定例議会であります。熊坂市長におかれましては、歴史にも残るような昨今の厳しい諸情勢の中で、山積するあらゆる行政課題に鋭意取り組まれ、先送りされていた三陸縦貫道宮古道路を数段階飛び越えての新規着工準備箇所の指定を受けるなど、着々とその手腕を発揮され、常々の謙虚なる姿勢に秘めたるたぎる情熱と、超人的な行動力に敬意を表し、心から称賛を送るものであります。どうか、今後におかれましても、市勢発展のため、ますますのご活躍とご健勝を祈念申し上げて、質問に入らせていただきます。 第1点目に冠水対策についてお伺いします。 今年はついに、梅雨明け宣言を聞くこともなく、また待ち焦がれた夏の日差しに浴することもない異常気象が続く中、先般停滞前線の活発化と台風4号の影響による大雨と洪水によって、各地で大きな被害が出ました。本市では幸い、人的被害はなかったものの、各方面にさまざまな被害をもたらし、特に津軽石の栄通りから赤前上の一部に及んだ冠水は甚だしく、当地区一帯はたびたび冠水する、いわゆる常襲地帯であることから、抜本的な対策が急務と考えられます。 当区間は、通勤通学路としても、主要地方道重茂半島線の起点としても、極めて重要な生命線でありますが、今回の大雨では、工業高校やヒロセ電機への路線が早々と通行どめになったほか、一時は県道部分にまでも、通行どめが検討された状況にまで陥ったのであります。仮に、この区間が通行どめという事態となれば、迂回路として、駒形橋から藤畑を経由し赤前の旧道を利用するほかはないのでありますが、この間は極めて狭隘な上、ところどころにT字路があるなど代替路線としては耐えがたく、市当局の今後における取り組みをお伺いするものであります。 次に、第2点目の雇用対策についてお尋ねします。 空前の不景気は世界を舞台に吹き荒れ、多くの人々に混乱と不安を与え、さらには生活の糧である仕事場までもむしばんでいます。宮古公共職業安定所の発表によりますと、今年7月、管内の有効求人倍率は、季節調整値で全国が0.50倍、岩手県が0.52倍、宮古は全数で0.33倍となり、管内における労働市場の冷え込みが一段と際立っており、全国や全県と比較しても、その深刻さは極限に達していると言っても過言ではありません。7月の統計では、管内での求人 698名に対し、求職者は 2,029名にも上り、特に55歳以上の男性に至っては、7名の求人に対し、 343名の方々が仕事を求めており、有効求人倍率は0.02%、すなわち 100名に2人の求人だけというのが現状であります。言うまでもなく、この背景には長引く景気の低迷と社会不安から消費が落ち込み、生産水準が一段と低下する中で、企業はみずからの存続にさえ危機感を募らせ、可能な限りの合理化を進めながら、耐え忍んでいるのが実態であります。 バブル景気に沸き、待遇の競争で労働者を奪い合った時代、右肩上がりの成長を信じて疑わなかったあの時代は、決して遠い昔の話ではなかったのでありますが、いかに時代の趨勢とはいえ、情け容赦のないこの現実を受け入れざるを得ないのであります。 労働市場は言うまでもなく、産業の盛衰が顕著に反映し、両者の関係が表裏一体であることから、経済の活性化や充実こそが唯一、雇用問題に好転をもたらす手段ではありますが、今まさに非常時的状況であるゆえに、行政として何らかの対策が必要と考え、当局の見解をお尋ねするものであります。 また、このような実態にかんがみ、ハローワーク宮古との連携を密にしながら、庁内の一角に、ぜひ求人求職情報コーナーを設けて、情報を瞬時に広く公開することによって、求人ロスを抑え、あわせて雇用問題を啓発すべきと考えますが、当局のお考えをお示しいただきたいと思います。 人々の意に反して、困難きわまる時代ではありますが、どうか熊坂市長を先頭に、市職員の皆様におかれましても、この厳しい現況をお察しの上、ぜひ持てる力を余すところなく発揮されまして、5万 6,000市民が路頭に迷うことのないように、日ごろの業務に全身全霊を傾けていただきますようこいねがいつつ、壇上からの質問を終わらせていただきます。なお、再質問は席から行います。(拍手) ○議長(蛇口原司君) 熊坂市長。             〔市長 熊坂義裕君登壇〕 ◎市長(熊坂義裕君) ただいまの千束議員のご質問にお答えいたします。 なお、千束議員には私も含めて、職員に対しまして激励の言葉を賜りまして、まことにありがとうございます。今後も職員一丸となって市政に取り組んでまいりますので、どうかご指導よろしくお願い申し上げます。 私からは、まず雇用対策についてのご質問に対してお答えいたします。 岩手県内の景気は、引き続き後退傾向をたどっており、長期にわたる景気の低迷の事態は極めて深刻であると認識しております。6月現在で全国の完全失業率が 4.3%で、ますます厳しい状況となっており、求人の動向につきましては、月間有効求人倍率が6月現在で全国0.51倍、県内0.57倍、当宮古公共職業安定所管内では0.36倍となっており、求職者10人に対し求人が4人弱の割合で、近年にない低い水準となっております。 このように雇用問題は、国を初め、行政、経済界、労働界が全力を挙げて取り組まなければならない重要な課題でございます。戦後最悪と言われ、長期不況の中で、企業は厳しい状況に置かれております。事業主は景気の先行きが見えないことから、企業の存続に危機感を募らせ、雇用には慎重な姿勢を強めております。 このような中で、宮古職業安定所には一日も早い再就職を望んでおられる方々が約 1,000人登録されており、これらの方々に対する雇用の場の確保が大変憂慮をされているところでごさいます。市といたしましては、求人の確保、及び求人情報の提供を円滑に推進するため、職業安定所、経済団体等との連携を図りながら、事業主各位のご協力を賜り、離職者の再就職に努力しているところでございます。 また、来年3月の新規学校卒業予定者対象の求人数も、例年に比べて大幅に減少しております。しかしながら、中長期的に見ますと、少子化に伴う若年労働者の減少により、企業が将来を担う若い人材を確保することも重要であると思います。私自身も、市内の企業を訪問し、早期に採用計画を立て、1人でも多くの方々を採用していただくよう要請しているところでございます。 また、商工会議所会頭、職業安定所所長とともに市内の高校を訪問し、地元就職について要請をしてまいりました。さらに、市外に就職、進学されている方で、地元への就職を希望する方々に登録していただくUターン登録制度がございますが、その登録者がふえるとともに、宮古市に就職を決定した方々もおります。 厳しい経済状況の中、雇用に慎重な事業者がふえておりますが、求人を計画している企業もありますので、今後とも精力的に取り組んでまいります。 ご質問の求人求職情報コーナーの設置でございますが、当面、市庁舎内にハローワーク宮古、宮古公共職業安定所発行の求人情報を掲示して、周知してまいりたいと考えております。また、本年度開設予定の宮古市のホームページに市内の求人情報等をインターネットを通じ、新規大卒者、Uターン就職希望者等に情報を提供してまいりたいと考えております。 以上、答弁といたします。なお、冠水対策等につきましては、都市整備部長より答弁をさせます。 ○議長(蛇口原司君) 伊藤都市整備部長。             〔都市整備部長 伊藤行雄君登壇〕 ◎都市整備部長伊藤行雄君) 今回の8月末の大雨による災害でございますが、8月27日から8月31日までの5日間に、断続的に降り続いた総降水量は当市で 340mmを数えるに至ったものでございます。閉伊川及び津軽石川のいずれも警戒水位である 1.5mを大きく上回り、閉伊川では3.82m、津軽石川では2.86mを観測しております。 ご指摘の津軽石栄通りから、赤前上地区にかけての県道重茂半島線の一部と、これに接道している市道赤前線の一部及び市道工業高校線が部分的に冠水状態となったものでございます。そのうち、市道赤前線が冠水量が多く、県道側より約 100m区間にわたって通行どめの措置となったものであります。この地域での冠水は、今回の大雨に限ったものではなく、過去にも幾度となく冠水しており、議員のご指摘のとおり、冠水常襲地帯となっているものでございます。 近年、当地域は宅地化が進むとともに、休耕田が増加の傾向にあります。このことから、現在農業用として設定されております水路の系統を全面的に見直すとともに、水路断面の改良と満潮時等における逆流を防止するため、抜本的には強制排水施設の整備が必要と考えますが、当面の対策としましては、緊急度の高い水路のしゅんせつと道路横断暗渠等の清掃を進めてまいります。 以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(蛇口原司君) 千束諭君。 ◆20番(千束諭君) ただいま私の質問に対しまして、市長を初め、都市整備部長から非常に誠意あるご答弁をいただいたのでありますけれども、質問通告に従った順番で最初に冠水対策についての再質問をさせていただきます。 都市整備部長のご答弁によりますと、当津軽石栄通りから赤前上地区一部の冠水については承知しておると、このような答弁でありまして、非常に前向きな取り組みが今後なされるやに、今お聞きしたわけでありますけれども、その伊藤部長にちょっとお尋ねしますけれども、今回の大雨でもちろん現場を視察されたと思うんでありますけれども、何日の何時ころ現場をごらんになったか、ちょっとお答えいただきたいんであります。 ○議長(蛇口原司君) 伊藤都市整備部長。 ◎都市整備部長伊藤行雄君) 雨が降り続いてから、27日から31日まで断続的に降り続いたわけでございますけれども、常にパトロール体制はしいてございまして、そのために素早いといわれますけれども、交通どめ等の対策も、手だても取ったりしてまいっております。何回も行ってございます。ただ、私は直接はここの現場にはまいっておりません。 ○議長(蛇口原司君) 千束諭君。 ◆20番(千束諭君) なぜ、私がこのような質問をしたかと言いますと、私も数回ですね、特にひどかったのは30日の午後でありまして、30日の午後に通行どめになりました。そして最も水かさが多かったのが31日の大体8時、9時、10時、このあたりなんでありますけれども。実は私が何回か行って、写真も大分撮ったんであります。手元にありますから、もし市の方になければ、後ほどお届けしますけれども、実はその場にいろいろな方がお見えになりました。特に、パトカーが来て、警察の署長、あるいは地域課長ですか、現場においでになりまして、これは非常に深刻な問題だと、これ以上水かさが増すと、通行どめにせざるを得ないなと、そういう話もしたんであります。 そういった意味から、やはり管理しておりますといいますか、都市整備部の部長、あるいは課長なりが当然おいでになって、現場の実態というものをつぶさに見られたのかなと。 と申しますのは、もう既に1日たってしまいますと、もううそのように跡形も残っていないんです。そのときに、その瞬間でなければ、その現状の深刻さというのは絶対、私は伝わらない、そのような思いで写真も撮ってありますし、そういった意味合いでお伺いしたんであります。 実は、その31日の午後でありますけれども、中学生が男女数名、多分時間からいっても学校から帰る途中だったと思うんでありますけれども、ためらいながら足を1歩1歩、水につかりながら歩いているんですね。で、よく見たらズックを履いておりまして、そのズックが水の中に完全に入っておりまして、私も中学生の子供がおりますけれども、非常に子供を持つ親として、恥ずかしいというか、本当に申しわけないなと、こんなことがあっていいのかなと、そういう思いにかられた。こういう気持ちにもなったわけであります。 そのような意味で、これは雨が降れば当然水が出ます。その水は当然のことでありますけれども、川に水が出る、これは当たり前の話でありますけれども、しかし本来、道路に雨の水が冠水するなんていうことは、これはあってはならないことでありまして、この問題が抜本的に解決されるということは当然のことでありますので、ぜひともこの問題については、近いうちに何らかの対策をお取りいただきたい。このようにお願いを申し上げまして、次の雇用対策についてお尋ね、再質問をいたします。 先ほど市長からるるご答弁がありました。その厳しい現況というものについての認識というものは、これは皆様等しいところだろうと思うんであります。つい先日、私、盛岡に行ったときにタクシーに乗りましたら、これは盛岡のことで大変恐縮なんでありますけれども、タクシーの運転手に「どうですか」と聞いたらば、給料もずっと遅延している。それで会社が払えないので、組合が立てかえて払っている。しかもそういう会社が8社あるんだそうです。よく聞いたら、盛岡にはタクシー会社が17社、そのうちの8社はもう給料すらままならない、これが現況だと。そういったことから、手取りももう10万そこそこだ。「うちを建てて、私、ローンを払わなきゃならないんだけれども、困ってます」。確かに盛岡の話でありますけれども、統計から見ますと、宮古から見ると盛岡の方がはるかに求人倍率といいますか、これはかなりいいんです。宮古がさらに厳しいわけでありますから。 そういった意味で、先ほど市長の答弁でも、ハローワーク発行の求人情報をいま生協のドラでも置いてありますけれども、それと同じように市庁舎の中にも置かれるということでありますが、ぜひお願いしたいんでありますが、商工観光課になろうかと思うんでありますけれども、専従の職員、最低でも1名張りつけて、そして各企業1日に仮に10件ほどの企業を回りましても、1月に 200社ほど回れますから、そういったことで、極力求人のお願いをし、あるいは求人需要を生み出していただくなりのご努力といいますか、これを恒久的にそうお願いするのではなくて、緊急避難的にそのような対策をぜひお願いをしたい。ひとつ、このことについて市長の答弁をお願いします。 ○議長(蛇口原司君) 熊坂市長。 ◎市長(熊坂義裕君) 千束議員から非常にありがたいご提案をいただきました。 いま求人の開拓に関しましては、商工観光課、そして企業立地推進室に2人の専従職員おりますので、精力的に企業を回らせていただいているつもりでおりますけれども、こういう厳しい状況ですので、なかなかいい話が聞こえないような状況にございます。もっと徹底して回れということでございますので、できる限り、専従1人というお話ございましたけれども、企業立地推進室はそのためにつくった部屋でございますので、企業立地推進室を中心に、さらに精力的に回らせていただきたいというふうに思っております。 ○議長(蛇口原司君) 千束諭君。 ◆20番(千束諭君) ただいま市長から大変ありがたいご答弁をいただきました。宮古管内における雇用問題が、今後明るい兆しが見えてまいりますことを心から念じて、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。 ○議長(蛇口原司君) 次に、22番、野沢三枝子君に質問を許します。 22番、野沢三枝子君。             〔22番 野沢三枝子君登壇〕(拍手) ◆22番(野沢三枝子君) 私は、質問通告をしておりました3つの課題について、お伺いいたします。 まず、1つ目の民意が市政に反映される方策についてお伺いいたします。 市長さんの市民の声を活かした活気ある、若者が夢を持てる町をつくりたいと頑張っておられる姿に、思いを同じにする一市民として陰ながらエールを送っております。その市民の声を聞く目的で、「市民暖話室」や「私の提言箱」を設置したことは、マスコミからも取り上げられたり、その活動と成果が注目されています。何よりも市民にとっては、市長さんと直接お話ができるすごさと、自分たちの要望が市政に反映されるという期待で反響が大きいようです。反面、いろいろ意見を述べてきたが、その後どうなっているんだろうかという声も耳にしています。そこで、実施しての市民の反応や成果、今後の計画についてお伺いします。 また、民意を反映させる目的として、たくさんの審議会や委員会などがありますが、類似したものが多い、現状では効果が期待できないもの、同じ方が幾つもの会をかけ持っているなどから、統廃合を含めた見直しで経費の節減と広い層からの人選により、有効かつ活発なものにしていただきたいといつも思っております。お考えをお聞かせ願います。 また、いつも感じていることは、市役所の職員も職員である前に、一市民であり、私たち市民の代表であるということです。その皆様は、宮古のことをだれよりも熟知しており、幾人もの市長さんのもとで市政を支えてきた方々です。行政30年以上の方も多いと思われます。市役所は、市内で最大で最強の何があっても揺るがない企業で、しかもすばらしい人材がそろっております。たった5人でこれからの福祉を担っていく子供たちを育てている私にとっては、とてもうらやましい限りであります。その職員の意見が十分に活かされているのかどうかも、あわせてお伺いいたします。 2つ目は、介護体制についてであります。 12年度の介護保険制度導入に向けて、この6月に市内17カ所で実施した住民説明会は、予想以上の住民の方々の参加があったようですが、実施しての結果及び住民の要望を、今後の計画にどう反映させていくのかお伺いします。 その説明会でも出たであろう施設整備についてですが、岩手県の施設整備率は全国で1番低いと報道されるなど、いま市民に一番関心が高く、不安なことでもあります。現在、市内で80名くらいの方々が施設に入れる日を待っていると聞きます。在宅での家族による介護を地域で支え合うという福祉の社会化あるいは共生は、老人ばかりが多くなっている地域では支え合いにも限界があります。福祉のまちを目指す宮古で、悲しい事件が起きないことを心から祈りながら過ごしております。そこで、現在、施設設備はどのくらい進んでいるのか。また、他の関係機関とどのような連携をとって、予想以上の速さで進む、宮古市の老人介護を支えていこうとしているのか、お伺いいたします。 3つ目は、青少年健全育成についてです。 この毎日、テレビニュースや新聞の見出しには、子供から大人が引き起こす、信じられないような事件が報道されています。どうしてここまで来てしまったのかと、その解決策を見出せぬまま、流れる映像を見ているだけなのです。少年非行も悪くなるばかりで、宮古市においても増加傾向にあります。特に、女子中・高生の補導数は倍増しています。青少年非行の動向は、時代背景や大人社会を反映しているようです。形あるものに価値を見、競争社会に突っ走り、日本文化のよさを忘れ、生きる幸せとは何かを考えることも、伝えることもしてこなかった結果がいま、子供たちに出ているのではないかと思っています。 さらに、学校週5日制や、中・高一貫制と競争心に拍車がかかるような計画がされています。その中で、豊かであっても、貧しくても、どのような社会になっても、生き抜けるだけの強さと生き抜くすべを考え出せる創造性、人は1人では生きていけないと、人を愛し、尊敬できる豊かな心を持った子供を育てることが必要であるといま痛切に感じております。 宮古市の5年、10年、20年先を考えたとき、混迷なる今を生きている子供たちを、私たち大人が守ってやらねば、市長さんの理想とする福祉のまちはつくれないし、この美しい自然を残すことはできないと思っております。現在、警察と地域の方が積極的に協力しあって、非行防止運動に取り組んでいるようですが、市としては、青少年非行の現況をどうとらえて、対応していくのかをお伺いいたします。 以上で壇上からの質問を終わります。よろしくお願いいたします。(拍手) ○議長(蛇口原司君) 熊坂市長。             〔市長 熊坂義裕君登壇〕 ◎市長(熊坂義裕君) ただいまの野沢三枝子議員のご質問にお答えいたします。 私からは市政談話室、私の提言箱等の成果と市民の声をどのように活かすのかとのご質問にお答えいたします。 私は、市政方針の中で市政運営の基本姿勢の第1に、公平かつ公正で市民にわかりやすい市政の実現を掲げております。私は、あらゆる機会をとらえて、市民の皆様と話し合い、生のご意見をお聞きしたいと考えており、市長就任以来、「おばんです、市役所です」及び「市政暖話室」を開設してまいりましたが、本年5月からは新たに「私の提言(市長への手紙)」の投書箱を設置し、市民の立場、視点に立った、市民本位の市政推進に努めてまいりました。 「おばんです、市役所です」は、私みずからが地域に出向いて、地域の皆さんの意見、要望、提言等を伺うものでございまして、今までに5地区に伺っており、 160人を越える皆さんとお会いし、市民生活にかかる多くの要望をお聞きしてまいりました。 市政暖話室は、市長室で和やかな対話と交流を通じて、市政への意見、要望、提言をいただくものでございまして、今までに8回開設いたしまして22団体、個人合わせて64人の皆様とお会いし、市民の視点からの新鮮なご提言やボランティアの皆様のご苦労に頭の下がる思いでございました。 「私の提言(市長への手紙)」は、5月から7月までで43件の投書をいただいております。中には、行政の苦情や激励も寄せられております。私が直接内容を読ませていただき、逐次、関係課等に即改善を要するもの、事業化の検討を要するもの等を私から直接対応を指示しております。例えば、市役所の身障者用トイレにタオルやくずかご等の設置要望や、三鉄宮古駅前の観光案内板の苦情など、ただちに改善いたしましたし、特にも児童相談に対する苦情があり、私から直接電話にておわび申し上げ、担当課から書面でおわびするとともに、必要書類を送付し、改めて相談に乗り、子供さんが保育所に入所することができまして、お礼状までいただいたことがございました。 今後とも、私が職員の先頭に立ち、市民との対話を深めながら、意見、要望等に的確に応えられるよう努めてまいりますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。 なお、審議会の問題等につきましては、総務企画部長、介護体制並びに青少年健全育成についてのご質問については生活福祉部長から答弁をさせたいと思います。 ○議長(蛇口原司君) 鈴木総務企画部長。             〔総務企画部長 鈴木英夫君登壇〕 ◎総務企画部長(鈴木英夫君) 各種審議会や職員を含めた人材をどのように活用するのかということについてお答えいたします。 審議会等は地方自治法第 138条の4に基づく付属機関として、法律又は条例で設置されており、審議会等の所掌する事項によると、さまざまな分野の委員をお願いしているところであります。より一層の審議会の活用を図るために、第1に、同一人の過度の重複を避け、1人がつくことができる職の数をおおむね3機関以内を目安とする。第2に、長期固定化を避けるため、同一職種在職年数の制限を行う。第3に、審議会の性格によっては、一般公募制の採用を取り入れる。第4に、女性委員の構成比率がおおむね20%の目標に達するよう、女性の参画を図るなど、全市民的視野に立って、市民の意見を政策に取り入れる考え方に立って取り組んでおります。 例えば、観光審議会は女性委員がこれまでおりませんでしたが、今回の改選期に4人の女性委員を登用いたしました。また、老人保健福祉計画、介護保険事業計画の策定懇話会では、10人の一般公募を行ったところであります。また、行政改革大綱の中で、類似業務、関連事務事業等の整理統合を進め、事業の効率的な執行を図ることとしており、審議会等の整理統廃合についても、検討を進めてまいりたいと考えております。 職員につきましては、各種の研修や自己啓発等により、常に個々の政策形成能力の向上を図るとともに、その持てる能力を最大限引き出し、活用するため、今年度から自主研究グループ活動と職員提案等の制度を取り入れて、個人及びグループによる提案を募集し、すぐれた提案については、ただちに施策に反映し、実施可能な提案については、極力予算化を図っていくよう取り組んでまいりたいと考えております。 今後とも、市民参画のもと、政策を適切に反映させていきたいと存じますので、議員各位のご理解をお願いいたします。 ○議長(蛇口原司君) 吉田生活福祉部長。             〔生活福祉部長 吉田 武君登壇〕 ◎生活福祉部長(吉田武君) 介護体制についてお答えいたします。 まず初めに、6月に実施した住民説明会の効果と今後の計画にどう反映させるかとのご質問でございますが、介護保険制度は非常に多くの方々を対象とし、その生活に大きな影響を及ぼす制度であることから、制度のあらまし、サービスの利用方法等について市内17会場において説明会を実施したところ、 1,000人を超える大勢の方々にお集まりいただきました。 この説明会は、他の市町村に先駆けて実施したところですが、制度の内容を多くの方々に周知することができたと考えております。また、参加者の方々からは、学校の空き教室の有効利用、あるいは痴呆対応の施設整備などのサービスの提供体制や介護認定、また保険料及び保険給付等に対する多くの貴重なご意見をいただいたところでございます。 今後、宮古市では介護サービスの提供体制や、事業費等についての施策の方向性を示す介護保険事業計画の策定事業に入りますが、その際、市民からのご意見をできる限り計画に反映させ、宮古市として特色ある計画にしたいと考えております。 なお、今月より保健、医療及び福祉の専門家17人と一般公募による市民13人で構成する介護保険事業計画策定懇話会を開催し、計画の内容についてご議論いただくことにしています。また、施設整備計画につきましては、平成5年度に策定いたしました宮古市老人保健福祉計画により、順次進めてきたところであります。現在、千徳地区にデイサービスセンターの整備を計画し、さらに民間団体によります老人保健施設の整備も検討されております。今後、詳細について県との協議を進めることとしており、これによって、12年度の介護保険施行時には計画をほぼ達成できるものと考えております。 他の関係機関との連携についてでございますが、保健・福祉・医療などの各分野との協力、連携は介護保険制度を円滑に運営していくためには大変重要であり、既に現在の取り組みの状況や、情報交換のため、関係機関との連絡会議を開催しているところであります。今後とも引き続き連携を密にし、12年度の制度施行に向け努力してまいります。 次に、青少年健全育成についてお答えいたします。青少年が次代の担い手として、より健やかに、より豊かに、よりおおらかにたくましく成長することは、市民すべての願いであります。宮古市の少年非行に伴う補導人員は昭和63年に 118人の数値を示した後、減少傾向にありましたが、最近、増加傾向に転じ、平成9年中の全補導人員は63人となり、平成8年の2倍近くの数値となっております。全国的にも、前年比14%の増加、岩手県におきましても29%の増加となっております。 宮古警察署管内の成人、少年を合わせた全刑法犯検挙人員 152人のうち、少年の占める割合は 102人、67.1%となっており、この 102人のうち、中・高校生は72人と70.6%を占めております。また、小学生の補導も増加しており、低年齢化の傾向にあります。少年非行の内容につきましては、全国的にはナイフ等刃物使用による非行、あるいは強盗や恐喝などの暴力非行、また女子中・高校生を中心とした性非行などの多発を見ておりますが、宮古市におきましては窃盗が51人と最も多く、そのほとんどがスーパーなどでの万引きとなっております。 このような少年非行の増加に対処するためには、少年自身のモラルの向上、家庭・地域における非行防止へのさらなる取り組み等、青少年を取り巻く環境の浄化が必要と思われます。現在、警察、学校、地域社会及び関係機関、団体等が連携し、街頭補導やキャンペーン事業を実施しているところですが、さらに連携を深め、共通の理解と認識のもと、非行の防止と保護の徹底を図ってまいります。 特に、今後は警察署で行っております幼稚園児等対策のふれあい非行防止教室の実施や、少年巡回指導員の活用など、地域における啓発活動を一層推進し、市民各層による非行防止への取り組み及び青少年を取り巻く社会環境の浄化に努めてまいりますので、ご理解とご協力をお願いしまして答弁といたします。 ○議長(蛇口原司君) 野沢三枝子君。 ◆22番(野沢三枝子君) いま市民が一番関心を持っていることについて、市の考えをお聞きいたしました。それぞれ市長さん初め、部長さん方にお礼を申し上げます。私は、再質問は介護体制について1つだけでございまして、そのほかはそれぞれに対する意見とか、今後検討していただきたい事項を述べさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 1つ目に関してですけれども、「市民暖話室」だけではやはり多くの市民の声を聞くことが不可能じゃないかなと思っています。それで、個人がいつでもだれでも気軽に話を聞いてもらえるような窓口を開いていただきたい。例えば、この4月に部制によって設置されました市民交流室というところがありますけれども、その活用を検討していただきたいなと思っております。 そのほかに、市民から出た意見や声に対する回答ですけれども、市長さんはそれぞれご本人にお返ししている、あるいは関係部署にお願いしているということですが、市民もそれがどのように活用されているのかを知りたいという声があります。そこで、広報みやこ、いま市長さん、ちょうど「ひとりごと」という小さい欄があるんですけれども、例えばああいう欄を利用しまして、市民の皆様に返していただければありがたいなと思っております。また、審議会等の見直しについては、ぜひ市長さんの決断力をもって、思い切った対応をお願いしたいと思っております。 また、市民の声を聞いて、それをまちづくりに生かすわけですけれども、やはり夢がなければまちづくりはできませんし、その夢を実現するためには、足元の小さなできることから1つ1つやることが、何かいつかは大きな成果になるのではないかなと、私はいつも考えておりますので。市民の心が反映された行政をじっくり時間をかけて考えて、連続的、継続的に実行していただけるような体制を皆さんでとっていってくださればありがたいなと思っております。 2番目の介護体制についてですけれども、いま吉田部長さんの方から市民の皆様から声、私たちが予想していた部分が出てまいりました。さらに、ふだん生活の中で市民から訴えられることは、寝たきりにならないためのリハビリできる施設。やはりどうしても施設がほしいということです。あと、介護する家族が疲労回復したり、働くためにも必要な託老施設がほしいということがあります。あと、麻痺のある方や車椅子の方が病院に通ったりとか、買い物などをするときにいつでも利用できる車、いま移送バスとか、市としても何台かサービスとしては提供していただいてるんですけれども、限られた方しかそれは利用できません。それで、だれでもいつでも利用できる車、例えば、タクシー会社さんと提携して何かそういうものをするとか、あとどこかの企業の方に新規にそういう仕事をしていただく方を見つけるとか、積極的に何か働きかけて、ぜひ市民がいつでもどこでも麻痺があっても、車椅子でも乗れる車、タクシーがわりに使えるような車を市がいろいろな会社に働きかけて実現していただきたいと思っております。 それともう1つは、介護を相談する窓口を一本化にしてほしいというのがあります。いま福祉総合センターの方に開設されました、在宅看護支援センターがありますけれども、例えばあそこがやはり市の施設が核になるのが一番良好かと思うんですけれども、あそこが核になりまして医療施設とか、老人施設などとのネットワークづくりをきちっとして、そこに申し込んで相談できればすべての施設か何かに行くという、中央システムみたいなものをつくっていただきたいというのがあります。 もう1つ、リハビリの施設に関してですけれども、サブリハビリセンターを宮古病院の下に持っていきたいというお話はあったようですけれども、まずそれはすぐ実現できるかどうかちょっとわかりませんので、いま現在ある何度も出てますけれども、空き教室とか、公共施設をつくって活用させていただければありがたいんですが、例えば入院した場合、ある程度まで回復した状態でうちの方に帰されます。ただ帰された場合、家族とか、やはり本人もですけれども、なかなかリハビリをできる知識とか、技術はちょっと持っておりません。それで、本当はきちんと訓練すれば寝たきりにはならないかと思うんですけれども、どうしても訓練しないために寝たきりになっているケースがすごく多いように思います。一番リハビリ、寝たきりにならないための訓練で一番必要なのは何かと、専門というか、私たちが考えた場合は、階段をつけた歩行練習できるものと、あとはじゅうたんを敷いた上で筋力トレーニング、その2つだけでもきちっとやれば寝たきりにはならないというのがあります。階段をつけた歩行訓練は、手づくりでもできます。安く仕上げますというか、手づくりでもできるものですし、あとじゅうたんで筋力トレーニングは理学療法士さんが必要ですが、理学療法士さん。あとはその方に訓練を受けた方がいれば大丈夫、できると思います。この2つとも、ただ広い部屋があれば実現可能なものなんです。それで先ほどの空き教室はどうかというところはそこだったんです。 あとはこれは、ここで言っていいのかどうかあれなんですが、いま入院患者を置かない医院とか、開業医さんも多くなってきて、空いている病室等もありますので、その辺ちょっと何か医師会の先生方とか、相談してうまく使えないものかなって、個人のこれは意見なんですけれども、そういうふうにも思っております。 それで、理学療法士さんですけれども、これを確保するための1つの方策としては、年1人でもよろしいですので、市として養成していただければありがたいなと思います。これからの宮古市の福祉の質を上げていくためにも、充実させるためにも、あるいは若者に夢を持たせるためにも、年1人くらい養成、どこかの学校に派遣して、養成していただければありがたいなと思っています。 それで、この介護の中で、質問は今の理学療法士とか、例えば若者に夢を持たせるために理学療法士、あるいは看護学生さんたちの派遣というか、勉強させる考えがあるかどうか1つと、あと施設をつくるときに、近隣市町村と共同で建てる予定とかあるのかどうか、その2点をお聞きしたいんですけれども。 ○議長(蛇口原司君) 岡田地域福祉課長。 ◎地域福祉課長(岡田光彦君) まず最初に大変貴重なご提言を数々いただきまして、まことにありがとうございます。大変勉強になりました。 それで、まず理学療法士の件でございますけれども、現時点では特に議員ご指摘のような計画は今のところは持っておりません。ただ、こういったマンパワーの養成ということにつきましては、介護を担う職種、さまざまございますので、全体の中でどういった形で市としてかかわっていけるかということは今後十分検討してまいりたいというふうに考えております。 それから、施設整備につきまして近隣市町村との関係でございますけれども、現在、国の制度の建前といたしましては、あくまでも市町村単位で整備するということになっておりまして、宮古広域圏内の各町村におきましても、順次計画に沿って施設整備を進めているところでございます。ただ、平成12年度以降の計画を新たに各市町村でつくる必要がございまして、この際には、基本的には県からのご指導を賜りながらということになるわけでございますけれども、広域全体で必要なサービスの量がどれくらいになるかといったようなことを視野に入れながら、各町村とも調整をしつつ、今後の計画を考えてまいりたいというふうに考えております。 ○議長(蛇口原司君) 野沢三枝子君。 ◆22番(野沢三枝子君) ありがとうございます。 実は近隣町村との施設というのは、この前の山田町の町議会のことが岩手日報かな、あそこに載っていたところの、町長さんの答弁を見たので、宮古市ではその件に関してどのようなお考えがあるのかなと思ってお聞きいたしました。 実は、川井村に心生苑というところがありますけれども、そこの収容者も結構、宮古市民の方がすごく多いわけなんです。かなりそれは前からなんですけれども、何か宮古市の方が大きいのに、川井村にお世話になっていて、大変申しわけないなというところがあったので、宮古市としても施設は十分にふやしてほしいというのがありましたので、質問させていただきました。 それと、市長さんにお伺いいたしますけれども、宮古病院の下にサブリハビリセンターの構想というか、いま要請しているということですけれども、そこのその後の動きについてお聞きしたいんですけれども。 ○議長(蛇口原司君) 熊坂市長。 ◎市長(熊坂義裕君) お答え申し上げます。 雫石のリハビリテーションセンターに入院されている方の25%がこの宮古広域圏というふうなデータが出ておりまして、宮古から入院された方々が一日も早く当市域にもリハビリセンターをつくってもらいたいというふうな要求がございまして、私が開業医をやった時代にも非常に切実な願いでございました。 そういったことから、沿岸にもやはりそういった施設が必要ではないのかと、私も切に思っております。ただ、これに関しましては、リハビリ施設といってもかなり膨大なお金がかかるものですから、なかなか県の方にお願いしましても、また市として単独でつくるといっても、これなかなか難しいものがございます。また、かつ県にお願いするに対しましても、久慈も手を挙げている、大船渡地域も手を挙げているというふうな状況にございますので、これはなかなか難しいと思いますが、ただ最近、私も県の方にしょっちゅうお尋ねをしておりますけれども、やはり生活福祉の中で沿岸にもそういったリハビリ施設が必要ではないのかなというふうな機運が盛り上がってきていることを感じております。 ですから、この機を逃さずに、私どもも積極的にお願いをしていきたいと思ってます。そしてまたお願いするときには、もちろん広域でお願いするということと、それからできたならば釜石とか、近隣の市も巻き込みながらお願いしていくということが、成功に結びつくかぎではないかなと思っておりまして、もう少し時間がかかると思いますけれども、根気よくこれに関してはお願いをしていきたいと思っています。 また、1つ朗報といたしまして、今年度から雫石リハビリセンターの、これはコンピューター等を使った患者さんの退院した後の経過観察ということで、宮古市が初めてサブリハステーションということで認定をいただきましたので、この宮古市でのこれからの雫石センターとの連携を見ながら、またこれも1つの施設としてお願いしていく場合の弾みになるのかなというふうに思っておりまして、大変いいきっかけをつかむことができたかなというふうに思っております。 ○議長(蛇口原司君) 野沢三枝子君。 ◆22番(野沢三枝子君) ありがとうございました。ぜひサブリハビリセンターが実現するように、よろしく今後ともお願いします。 あともう1つ、先ほど託老施設ということをお話しましたけれども、はっきりした情報かどうかわからないんですが、近くにあく予定の幼稚園さんというか、おかしいんですけれども、何かあるという情報があるんですけれども、例えば幼稚園さんの跡地をお借りして、幼稚園とか、保育所とか、例えばそういうところをお借りして、託老施設みたいなものを市としてやってほしいなというのがあります。これははっきりした情報ではありませんので、ただお願いだけということにしておきますので。例えばそういうすごく周りの環境がよろしいところなので、それをつぶしたりしないで、そのまま託老施設とか、またリハビリの施設に利用していただきたいなと、すごくそれは、これは勝手な私だけの考えでのお願いです。 最後に、青少年健全育成についてですけれども、やはり子供たちのモラルの向上とか、環境づくりが大切であるということを部長さんの方からお答えをいただきましたけれども、いま感じているのは、やはり私たち大人が子供のモデルにならなければいけないなと、すごく感じております。子供たちはいつも受け身でありますし、だれを信じて、どの方向に向かったらよいか自信を持てないでいるのもまた事実であります。生活とか社会活動はほとんど大人中心に動いてますし、あと私たち、特にお祭りとか、その他もろもろの催しも、大人の視点でもって実施されているところが多いようです。その中で、若者が何かエネルギーを発散する場所がありませんので、何か若者を中心にしたそういう例えばお祭りにしろ、いろいろなイベントにしろ、若者を中心に何か実施させるようものを計画していただきたいなと思っています。 あと、青少年、特にスポーツとか何かで発散すればよろしいんでしょうけれども、公共施設、特にスポーツの施設なんかが制約がありまして、なかなか思うように使えない、利用を思うようにできないというところもありますので、利用方法については市民の要望を聞いて、開放していただけたらありがたいなと思っています。料金とか時間とか、その辺の利用方法について、特に沿岸地区はスポーツできる人材はいっぱいいるんですけれども、なかなか育たないという土壌にあるようですので、その点からも、せっかくある公共施設を市民の願いを込めた利用方法に持っていっていただきたいなと思っております。 また、子供たちの健全育成に力を注いでくれている団体がたくさんあります。スポーツ団体とか、その他いろいろな活動団体がありますので、そのどういう団体があるのかもう1度見直して、支援を強化していただきたい。行政だけでできるのも、また家庭とか学校だけでできるのも限界がありますので、そういういっぱいある活動団体とか、特にスポーツ少年団とか、そういうものの見直しとか、そういう人たちへの支援、強化をお願いしたいなと思っております。 あと、郷土を大切にする心を育てるために、授業の中に小・中・高一貫した宮古市の歴史とか、文化とか、そういうものを組み込んでいっていただければ、1つの郷土を大切にする心を育てる案になるんじゃないかなと思うんですけれども。宮古にはすばらしい歴史とか文化がたくさんありますが、私自身も知らないことがいっぱいあります。やはり、子供のころからそういうのを教えていった方がいいのではないかなと思います。それで、授業の中にもう組み込んで、市のいろいろな施設を使って体験学習をさせる、ふれあい館とか、そういうところを使って体験学習させるとか、そういうふうに持っていっていただきたいなと思います。 最後に、市長さんはちょっとお忙しいかと思いますけれども、青少年の現在の実態を知るために、午後6時ごろと9時以降、宮古駅周辺を1度のぞいてみていただければありがたい。それは今日もある市民の方から言われたんですが、市長さんにやはり6時ごろと9時以降の宮古駅周辺を見ていただければ、今の青少年の実態がわかるんではないかという、それは先ほど電話でちょっと市民の方に、今日質問すると言ったら「ぜひともそれを言ってくれ」と言われましたので、それでもって申しわけないんですけれども、お考えいただければありがたいなと思います。 すみません。長くなって大変申しわけないですが、その他たくさんありますが、また改めて質問とか提言等はさせていただきます。ありがとうございました。これで質問を終わらせていただきます。どうも。 ○議長(蛇口原司君) 暫時休憩をいたします。             午後2時45分 休憩             午後3時00分 再開 ○議長(蛇口原司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 16番、松本尚美君に質問を許します。 松本尚美君。             〔16番 松本尚美君登壇〕(拍手) ◆16番(松本尚美君) 私は9月定例会において、質問通告に従い順次質問をさせていただきますので、市当局の議論のかみ合う誠意のある答弁をお願いいたします。 まず、1点目といたしまして、補正予算と経済雇用対策についてお尋ねいたします。私は、本年3月、6月定例会において、投資的経費削減による市経済に対する影響はどうなのか、経済、雇用対策について市の対応はどうなのかとの質問をさせていただきました。 市当局の答弁では、厳しい財政状況の中ではあるが、目いっぱい頑張って確保した。減額ではあるが、単独事業を上積みしている。減額による影響は1%弱であり、雇用に対しても35人くらいで軽微であるとのニュアンスのお答えでありました。6月定例会では、国・県の対策を踏まえ、総合開発計画を前倒しして、積極的に基盤整備を中心とした公共事業を予定する、契約率88%を目標に早期発注することによって、経済対策を行うという答弁をいただきました。8月5日には、臨時議会を招集し、経済対策として補正予算を提案し議決され、さらに本議会において、まだ提案はありませんが、予定をしているとのことであります。 これらの補正予算の1部が緊急な経済、雇用対策と位置づけられており、編成に当たって市職員、市当局の努力には敬意を表するものでありますが、これらの対策を組み立てるに当たり、当市の経済、雇用の状況をどのようにして把握し、実態に近い数字なりを把握して組み立てられたものなのか、まず第1点目としてお伺いいたします。 2点目として、実効性といいますか、即効性といいますか、区切りとして平成10年度内に波及すると思われ、期待できる対策としての額は幾らなのか。また、経済、雇用対策としての一連の補正予算をどう評価するのか。 3点目として、公共事業上半期前倒し88%を目標としておりますが、今月末現在で進捗率は何%なのか。4点目として、政府は15カ月予算という概念で年度と年度の切れ間のない予算編成をし、さらに予算を増額、執行することで経済、雇用対策に、また景気対策を持続させたいとの方針のようでありますが、来年度の予算編成の時期も迫っておりますが、宮古市としてはどのように考えているのかをお伺いいたします。 次に、福祉施策と少子化対策についてであります。3月、6月とお尋ねをしているのでありますが、基本的なところでの理解が違うのでしょうか。福祉最優先の方針に対しての質疑が、私の問うところとなかなかかみ合わないのであります。市長と私の福祉の解釈、範囲、分野がどうも違うのではないかと思い至ったのであります。 行政の最終的な目標は、全市民の福祉の向上であることは、疑う余地のないものであり、市政の基本であることに間違いのないものと思っております。市長が最優先に取り組むといっている福祉施策の範囲を改めてお伺いしたいのであります。また、最優先という公約、方針でありますが、行政全般の施策の中で、どの施策に対して優先するのかもあわせてお伺いいたします。 次に、少子化対策についてでありますが、少子化対策は少子、高齢化時代、社会というように、表裏一体の問題として取り組まなければならないものと認識しているものであります。市政方針の中に、児童福祉として5行くらいの中で子育て支援懇談会を設置し、宮古版エンゼルプランを策定したいとしております。少子化問題は、当市の将来においてもゆゆしきことであり、国の施策実施はもちろんでありますが、宮古市としても緊急に取り組まなければならないものと思います。高齢者対策と比しての市当局の現在までと今後の対応についてお伺いいたします。 次に、ふるさと創生基金活用見直しについてお伺いいたします。 平成2年の条例制定をスタートに、基金の活用を模索し、平成4年9月に全面改正を行い、宮古市の明日を担う健全な青少年の育成を目的に事業推進を図り、今年度までそれぞれの年度において実績を上げてきたものと思っております。基金3億円を積み立て、その運用益、利子でもって事業を推進することになっておりますが、ここ数年の低金利にあって、その運用益、利子額は相当に減少し、量的な面からも制約を受け、十二分でないと推察されます。また、どちらかと言えばソフト面の事業が主体で、質的な面でも見直しの時期にあると思います。 当初、助成された目的は、使途は自由でありますが、地域おこし、地域活性化のためとの意味であり、また発足以来8年を経過していること、また、現在厳しい財政、経済情勢にあることから、原点に立ち返って、活性化に資するべく見直す時期にもあると思います。もし、全体を見直すのは大変だということであれば、基金の目的である子供たちのためであってもよいのでありますが、スポーツ、文化、芸術、教育の分野において、利子のみならず、元金をソフトだけでなく、十分とは言いがたいハード面の教材、施設、備品等の整備に活用することを提案するものであります。市当局の考えをお伺いいたします。 最後に、先ほどの千束議員の質問にもありましたけれども、今季の長雨、そして8月27日より31日までの大雨による災害被害対策についてであります。今議会冒頭、被害の状況、箇所についての中間報告をしていただきました。まずもって、市当局、職員、地区分団、消防担当の皆様の迅速かつ適切な対応に敬意を表するものであります。また、被災者におきましては、心よりお見舞い申し上げます。 幸いにして、他地域、他県の被災に比べますと、人的な被害もなく、最小限にとどまったものと思っております。しかし、多少にかかわらず、市民生活に支障を来し、道路、河川、法面、農地、スポーツ施設、公園に被害が発生しております。これらの復旧には一日も早く取り組むべく、市当局も努力をされておりますが、財政難を理由に大幅に時期が遅れたり、市民に過大な負担、不安を与えることのないよう、お願いしたいのでありますが、市当局のこのたびの災害復旧についての対応をお伺いいたします。 あわせて、次の災害に備えて、水が引いたからよいということではなく、降雨、増水時に常に問題、危険のある箇所のチェックをし、改良、改善を計画的に図っていくべきものと思いますが、この点についても具体的な対応があれば、お伺いいたします。 以上、壇上よりの質問は終わらせていただきます。再質問は自席よりさせていただきます。(拍手) ○議長(蛇口原司君) 熊坂市長。             〔市長 熊坂義裕君登壇〕 ◎市長(熊坂義裕君) ただいまの松本尚美議員のご質問にお答えいたします。 私からは、まず福祉対策についてお答えいたします。 私が、市政方針で申し上げました福祉最優先の福祉とは、本来の福祉の概念であります児童、高齢者、障害者、生活困窮者といった社会的ハンディを背負った方々に対する直接的な福祉サービスを指しております。 しかしながら、議員がかねてよりご指摘のように、市民生活全体の水準を積極的に高めていくための施策も、広い意味での福祉の概念としてとらえられてきていることは十分に認識しております。 したがいまして、市民が健やかで生きがいを持ち、安心して暮らせるまちづくりのためには、社会的弱者への対策のみならず、市政方針で申し上げております豊かな未来をはぐくむまちづくり、美しい自然環境で暮らすまちづくり、産業の活気がみなぎるまちづくりなど、市民生活全般にわたる諸施策も大変重要であり、これらにも全力で取り組んでまいりたいと思っております。 なお、少子化対策につきましては、生活福祉部長より、他の質問につきましては総務企画部長より答弁をさせます。 ○議長(蛇口原司君) 鈴木総務企画部長。             〔総務企画部長 鈴木英夫君登壇〕 ◎総務企画部長(鈴木英夫君) 補正予算と経済、雇用対策についてのご質問にお答えいたします。 当市における経済対策にかかる施策は、6月補正予算で 8,555万円、8月補正予算で6億 7,625万 6,000円を経済対策関連予算として措置し、その事業の推進を図ってきたところでございます。さらに、今9月議会におきまして、4億 5,755万円の予算措置をお願いしたいと考えており、その総額は12億 1,935万 6,000円となる予定でございます。その経済波及効果に期待を寄せているところでございます。 また、公共事業の契約率につきましても、目標値の達成に向けて鋭意作業を進めているところでございます。今後も6月及び8月の補正予算に計上いたしました事業もあわせ、早期発注に努めてまいります。 国におきましては、景気回復を最優先に、第2次補正予算と来年度当初予算を一体化した、いわゆる15カ月予算を編成することとしており、当市といたしましても、国の施策に呼応しながら、限られた財源の中ではありますが、いわゆるゼロ市債の導入も図るなど、切れ目のない事業執行をしてまいりたいと考えております。 また、中小企業対策につきましては、資金融資が中心となりますけれども、その融資枠については、岩手県が岩手緊急経済対策資金を創設し、その対処をしているところでございますが、需要が多く、融資枠の拡大を検討されているようでございます。当市で設置している中小企業振興資金の規模も、今後ふえることが予想されることから、融資希望の状況を見ながら、融資額の拡大に対処してまいりたいと考えております。 次に、ふるさと創生基金の見直しにつきまして、お答えを申し上げます。 昭和63年、東京一極集中の是正、多極分散型の国土形成を目的に、竹下元総理が提唱し、みずから考え、みずから行う地域づくりを目指し、使途を特定せず、地方交付税として全市町村に一律1億円、全都道府県に平均1億円が交付されました。当時は建物の建設、人材育成、イベントなどに充てる自治体が多くありましたが、1億円の金塊や宝くじを購入する自治体も出てまいりまして、話題になったところでございます。当市では、この資金の活用策につきまして、広く市民のアイディアを募集し、検討を重ねてまいりました結果、その後の交付金2億円分と合わせまして、現在3億円を原資といたしまして、宮古市の明日を担う健全な青少年の育成を図る事業を推進するため、ふるさと宮古創生基金を設置いたしました。基金の運用から生じます収益をもちまして、目的を達成するための経費に充てているところでございます。 議員、ご指摘のとおり、平成元年前後は金利が高く、とりあえず資金運用のために積み立てた自治体が多かったと思いますが、現在、空前の超低金利時代にありまして、全国的にはその運用益は低落の一途でございます。当市の状況でございますが、基金の積立額は3億 841万 3,683円となっておりまして、今年度予定しております基金利子、 416万 3,584円と平成9年度以前の配分残額、 841万 3,683円を合わせまして、 1,257万7,267 円が配分可能額となります。今年度は3事業の申請がございまして、 195万円を配分しておりますところから、今後の配分可能額は 1,062万 7,267円となっております。 事業展開に当たりまして、質、量的に制限されているとのご質問でございますが、基金設置の目的であります青少年の健全育成を図る事業の推進との立場から、助成対象年齢の制限など一定の条件を付すことは、現状ではやむを得ないものと思っておりますが、時代は常に移り変わってまいりますことから、この基金をいかに市民のために活用するか、有効な生かし方を広く市民の皆様のご意見を伺いながら、検討してまいりたいと考えております。 次に、大雨の被害対策についてお答えいたします。 東北地方等に停滞した前線、これに暖かく湿った大気を運んだ台風4号の影響による8月27日から31日までの大雨で、東北地方から中部地方にかけての各地で人命を含む多大の被害が発生いたしました。当市におきましても、8月27日から断続的な降雨が続き、総雨量が 300mmを超えるという大雨により、市内各所に土砂崩れ等の被害が発生いたしました。市としての対応は、大雨洪水警報の発令と同時に、8月28日19時20分に宮古市災害警戒本部を、8月31日17時に宮古市災害対策本部を設置いたしました。市及び消防団により、24時間体制で河川の水位監視に当たるとともに、市内パトロールを行うなど、被害の情報収集や土のう等による道路、河川の応急処置を実施したところであります。 去る9月4日にご報告申し上げましたが、現時点における主な被害は住家、非住家関係では、住家の半壊1棟、床上浸水1棟、床下浸水5棟、非住家の床上床下浸水10棟。農林関係では林道決壊、洗掘17カ所、農道、橋梁決壊各1カ所、農業配水路決壊1カ所、田畑の冠水76ha。水産関係では漁港に廃棄物が流入した箇所5カ所、漁業集落道の法面地滑り、土砂流入各1カ所。土木関係では道路決壊等21カ所、河川護岸決壊、洗掘6カ所、土砂崩れ法面崩壊26カ所。公園関係では閉伊川スポーツ公園、ふれあい公園の冠水で、現在調査を実施中でございます。 現在のところ、被害額はおおむね3億 6,000万円となっております。このうち、緊急に復旧を要する費用につきましては、現在調整中でございますが、最終日に補正予算をお願いしたいと考えております。 また、この大雨により、崖崩れ等で住家への被害が生じるおそれがあり、蛸の浜町、沢田、愛宕一丁目の住民、8世帯24人に避難勧告を出し、また、自主的に沢田、小沢一丁目、愛宕一丁目の住民3世帯12人が避難いたしました。恒久的な復旧は被害状況が確定してからのことになろうかと思いますが、道路、河川については災害査定を受けての国庫補助事業採択での復旧と市単独での復旧に取り組んでまいります。 今後も、宮古市地域防災計画及び宮古市水防計画に基づき、水防訓練、がけ崩れ危険箇所のパトロールを行うとともに、市の広報、パンフレットなどを通じた市民の防災意識の高揚、自分たちの地域は自分たちで守るという市民の自主的な防災活動を促進するための自主防災組織の育成、強化を図るなど、一層の防災体制の充実、強化に努め、市民の生命、身体及び財産を災害から守るため、総合的かつ計画的な防災行政の整備推進を図り、災害に強いまちづくりを進めてまいりたいと思います。 以上で答弁とかえさせていただきます。 ○議長(蛇口原司君) 吉田生活福祉部長。             〔生活福祉部長 吉田 武君登壇〕 ◎生活福祉部長(吉田武君) 私からは、少子化対策についてお答えいたします。 我が国の合計特殊出生率は第1次ベビーブーム直後の昭和25年以降急激に低下し、昭和24年には4.32であったものが昭和30年には2.37となり、その後昭和40年代までほぼ横ばいで推移しておりましたが、50年代以降は再び低下傾向をたどり、平成9年には人口維持が可能とされる2.08を大幅に下回る1.39に低下しております。宮古市におきましても、国と同様低下傾向にあり、昭和59年に2.03であったものが、1.64まで低下しております。出生数の減少は、高齢化の進行と相まって地域社会の活力の低下の要因となると思われることから、これらの問題への対応は本市にとっても重要な課題の1つとなっております。 宮古市では、現在少子化対策の一環として、乳児保育や延長保育、放課後児童対策事業及び保育料の軽減等の子育て支援施策に取り組んでおりますが、少子化や核家族化、地域相互扶助機能の低下が進展する中で、今後の子育て支援施策を中心とする少子化対策のあり方を検討するに当たっては、これを子供、親、地域、行政や企業等の共通の課題としてとらえ、取り組む必要があると考えております。 こうした観点から、広く有識者の皆様から意見を伺うため、「宮古市子育て推進懇談会」を設置し、今後の施策の方向性を示すものとして、「宮古市児童育成計画」を策定し、これに沿って関係機関と連携をとりつつ各種の事業を推進するなど、少子化対策に取り組んでまいりたいと考えております。 なお、本議会に少子化対策の総合的推進に関する意見書が提出されており、教育民生常任委員会でご審議をいただくことになっておりますので、今後ともご理解とご協力をお願いしまして、答弁といたします。 ○議長(蛇口原司君) 松本尚美君。 ◆16番(松本尚美君) ありがとうございました。 まず、質問の順序に従って再質問をさせていただきたいと思います。 まず、第1点の補正予算との経済対策、雇用対策ということですが、私が質問をさせていただいたポイントとちょっとずれてるかなということもありますが、今の市の現状をどのようにして実態を把握して編成をしたということをちょっとお聞きしたいわけですが、先ほどの千束議員の質疑の中にもありました。雇用情勢といいますか、ハローワークでの雇用情勢は私も承知しておるわけですが、もちろん宮古市としてもそういう公表されているデータは当然あるかと思います。ただ、やはり全県の平均とか、国の平均とかいうような状態の数字なわけでありますけれども、一部有効求人倍率について、また失業者等については、数量については係数は出ていると思います。ただ、この経済は有効求人倍率だけで表すものではないだろうというふうに思いますが、現状をやはり把握することが、 100%でなくても大事だろうというふうに思うわけなんで、この実態をどういうふうに把握して、経済対策、雇用対策ということで編成をしているのか、お聞きしたいわけでありますが、よろしくお願いします。 ○議長(蛇口原司君) 熊坂市長。 ◎市長(熊坂義裕君) 自席からお答えいたします。 宮古市の経済状況の分析につきましては、議員ご指摘のようにさまざまあるわけでございます。例えば、今の求人倍率も、それから商工会議所等でも出しておりますけれども、いろいろな手形の現状とか、あるいは倒産の現状とか、あるいは観光客入り込みとか、あるいは生産高の推移とか、いろいろなものがあると思います。それらを総合して今の宮古市の状況を把握しますと、やはり大変厳しいと、また昨年よりはやはり確実に下がってきているというふうな認識に立っております。 当初、私が予算を組みますときに、いろいろなことで大変に厳しい予算を組ませていったわけですけれども、それはそういったことで、歳入の見込みがないということでそういう形になりましたけれども、今回、国あるいは県の施策に呼応するというか、むしろ積極的に私どもはやった経緯もございますけれども、大変に宮古市も状況が厳しいということで、その国の経済対策の先取りをある程度した形で今回の補正6月、8月と議会でお願いいたしましたけれども、また9月でお願いして、トータル12億円を上回る補正予算を組ませていただいたわけでございます。 こういったものは非常に補助率が高い事業でございまして、開発計画を前倒しして組ませていただいたわけでございますけれども、行政にはもちろん、できることには限界ありますけれども、市としましても、最大限の努力をさせていただいているというふうに思っておりまして、これによって効果というものは非常に難しいと思いますけれども、やれるだけ努力をさせていただいてるというふうに認識をしております。 ○議長(蛇口原司君) 松本尚美君。 ◆16番(松本尚美君) 確かに現状を限りなく 100%把握するのは非常に難しい部分だろうと思います。ただ、私が6月の議会で提案を一部させていただいた部分なんですが、緊急に経済雇用対策本部を官民一体となって設置したらどうかというご提言を申し上げ、質問もしたわけなんですが、これについてのお答えはいただけなかったわけですが、やはり経済は動いておりますので、どこかで数字を限りなく正確につかめればいいんですが、一定の指数をつかんでいないと、その後の推移がわからないと。 じゃどこが悪くなって、どこが少しよくなった。じゃ悪くなっているこの分を行政だけで対応するということではないと思いますが、やはり経済団体ほか、いっぱいありますので、そういう団体さんの皆さんとこの分についてはどう対応するかというような、いま聞きますと、とりあえず12億円くらいの対策をすると、そうすると全体で何とかなるかなというようなニュアンスのお話でありますので。私はほかの市町村でやってるかどうかわかりませんが、実態をより正確に把握するためにも、やはり官民一体となった対策本部を、大げさなものでなくてもいいわけですが設置して、全般的に情報を収集して、1つの指数をつくって、その上で判断していくというようなことが必要じゃないかと思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。 ○議長(蛇口原司君) 宇都宮商工観光課長。 ◎商工観光課長(宇都宮満君) お答えいたします。 実は、8月に宮古地区に宮古産業雇用情報連絡協議会という組織が設置をされました。これは、昭和61年以来、12年ぶりだといわれているこの厳しい雇用状況が続いているわけでございまして、この厳しい状況を前進をさせていくためにということで、宮古地区の経済団体、それから企業、行政が相互連携を図りながら、とりわけ雇用問題の中でも企業情報等の収集、あるいは効果的な求人の確保について円滑な推進を行おうということで、各団体の事務レベルの担当者でもって組織をし、目下、日々情報の交換を行っているところでございます。この事務局は宮古公共職業安定所にございまして、よりきめ細やかな情報交換を行う、こういう組織ができたところでございます。 ○議長(蛇口原司君) 松本尚美君。 ◆16番(松本尚美君) この問題については、確かにいま初めてお話を聞いたわけですが、対応についてはこういう組織でやってるというふうなことは聞きましたけれども、最後に聞きますと事務局が、ハローワークといいますか、安定所だということでありますが、確かにさっきも私が言いましたように、安定所の方は求人関係、要するに雇用の関係では確かに統計もきちっととっておると思いますし、そういう失業者の方々の数とか、需給状況とか、そういった厳しい状況という数字はわかると思います。 ただ、求人をいま確かに大変な方をやるのはもちろんですけれども、やはり根本にある経済の今の状況を少しずつでも、少しでもそこを是正をする、また上向きになればいいわけですけれども、支えながら手を打っていくためには、やはり今の商業の状況、サービス業含めて鉱工業、全産業の実態の把握というのをやはり至急取り組まなければならないと。 そのためにも、やはり市当局が中心となって、経済団体ももちろんいますけれども、やはりそういう危機感を行政も持ってると、そして取り組むと。そういう力強い意思表示をやはり市民の方々にしていただくということも、やはり心理的なマインドといいますか、そういう部分でも必要なのかなというふうに思っておりますので、ここでのこの質問は終わらせていただきますけれども、ぜひ前向きに早く、1つの指数をつかんでいただくということが大事だろうと思いますので、よろしくお願いいたします。 あとそれから、続きまして、先ほど12億 1,900万円余りというような9月の補正も含めて編成するということでありますが、私が考えるといいますか、計算の仕方はそれぞれ違うかもしれませんが、6月補正にかかわる部分で 8,555万円、8月補正にかかわる部分で私は10年度内に区切って言えば、1億 9,000万円くらいかなということで、6月、8月含めますと2億 7,000万円余りというように感じるわけですが、どうも部分的に何といいますか、借りかえの分が入っているとか、あとは用地補償の先行取得とか、そういった県から来た分が素通りしていくとか、そういった部分のボリュームがありまして、実態を見ると、見かけよりは少ないなというふうに思っております。削減する段階で、4億数千万円は1%弱というような認識をいただいたわけですが、ふやすときはどうなのかなと。今回この中を、本当に10億円の中、波及していく部分、実効性、即効性の部分で幾らあるとお考えなのか、改めてお聞きしたいと思います。 ○議長(蛇口原司君) 鈴木総務企画部長。 ◎総務企画部長(鈴木英夫君) お答えいたします。 先ほどお答えいたしました、12億 1,935万 6,000円、これは確かに用地補償、建物移転、そういうものもございますけれども、いずれそれらも経済の波及ということで、波及効果が期待できる経費だと、そのように考えております。 ○議長(蛇口原司君) 松本尚美君。 ◆16番(松本尚美君) これは計算の仕方というのがあるかと思いますので、短期的な部分、それから中期的な部分、それから長期的な部分、それで先ほどお伺いした15カ月予算、これは10年度から11年度、またがっていく部分だと思いますが、そういう部分で先ほどのお話の中では、国・県が対策してからやらなければならないと。実態はまさにそのとおりだと思います。 しかし、今のゼロ市債で対応するとかいいますけれども、いま現在準備をしている、又は例えば道路をつくるにしても、川を直すにしても、やはり調査をしなければ、すぐ予算はつけられません。実施されないわけですね。ですから、このつながってきた、6月にも聞きましたし、3月にも聞きましたが、今まで宮古市が調査して、途中でちょっと見直しになって進まないもの、ちょっと予算がないのでとめているもの、そういったものも含めて、見直しをかけて。1回とめるために見直しをかけたのかもしれませんが、今度は動かすために、見直しをかけて、そしてそこに調査費がなるよう、やはり10年度に本当はつけていただきたいなというふうに思うわけですが、それはちょっとこまい話になりますが、お願いするということで、先に進ませていただきます。 6月にも私、上半期の発注は幾らあるのかと。現在何%なのかという進捗状況を聞いたわけですが、お答えがなかったわけですが、やはり9月、間もなく終わるわけですが、後半、今月末で上半期終わるわけですが、ここに88%という設定がされているわけですが、いま現在も何%なのかちょっとお伺いをできていないわけですが、その件については数字は出ておりませんでしょうか。 ○議長(蛇口原司君) 鈴木総務企画部長。 ◎総務企画部長(鈴木英夫君) 大変申しわけございません。まだ9月末は出ておりませんが、8月末で普通会計61.7%でございます。これは昨年の同時期が54.6ということですので、 7.1%ほど上向いている。 なお、目標が第2・四半期の9月末でございますが、今9月発注の予定が私の方へ上がってきておりますので、できるだけ88%に近づけるよう努力していきたいと、このように思っております。 ○議長(蛇口原司君) 松本尚美君。 ◆16番(松本尚美君) ありがとうございます。最初からそうお答えをいただければ、再質問しなくて済んだのかなというふうに思っております。確かに88%、非常に高額な高率な%で、それを目標にしてやるということに対しましては、敬意を払いたいと思います。ぜひ、これを下回ることなく、当局、担当の方々のご努力をお願いしたいというふうに思います。これについてはこれで終わりたいと思います。 次に、福祉施策と少子化の部分でございますが、これちょっと解釈の問題とかいろいろありましてあれなんですが、非常に大事な、私は基本的なものだと思います。それで、先ほどの答弁の中にもいただきましたけれども、広い意味ではなくて狭い意味だというとは理解をさせていただきました。私ちょっと語学力が乏しいせいか、最優先という言葉はどうしても何かに比較して優先するというようにどうも解釈するわけでありまして。とすれば、限られた財源の中で、ここを中心的に、重点的に、優先的にやるということになれば、限られた財源の中でやれば、どこかがふえるべきものかどうかわかりませんが、どこかが犠牲になっていくというようにどうしてもとらえるわけなんで、その点について改めてお伺いしたいんですが。 ○議長(蛇口原司君) 熊坂市長。 ◎市長(熊坂義裕君) お答えいたします。 この福祉最優先というふうな言葉ですけれども、これは私が市民の方に選挙を戦うに当たって公約したことでございまして、イメージがどうしても先行いたしますけれども、何々に対して最優先というふうな意味はこれには私は込めていないつもりでございます。先ほども冒頭お話しましたけれども、やはり高齢社会にありまして、福祉が非常に重要になってきているというふうな意味を込めた言葉でございまして、何に対して、例えばこれをやるから片方が犠牲になるとか、そういうふうなことではなくて、市政方針でもお話申し上げましたし、また今お話申し上げても、すべてもちろん大事でございますけれども、そういった中で福祉が特に大事であるというふうな意味でお話申し上げたつもりでおります。 ○議長(蛇口原司君) 松本尚美君。 ◆16番(松本尚美君) イメージということでわかりましたし、狭い意味での、狭いというか、狭い範囲の福祉ということで理解はさせていただきました。またこのテーマについては改めて、機会があればちょっとやってみたいなというふうに思います。 時間がないので次にいきますが、ふるさと創生基金の活用の見直しについてありあすが、今ソフトの面が主体になっているということでは間違いないでしょうか。確認をしたいんですが。 ○議長(蛇口原司君) 鈴木総務企画部長。 ◎総務企画部長(鈴木英夫君) そのとおりでございます。 ○議長(蛇口原司君) 松本尚美君。 ◆16番(松本尚美君) それで、ソフトを中心に現在のお話を聞きますと、3億円が基金で、利子は今年度416 万円、残ってる分を合わせて 1,257万円、今年度は3事業で 195万円の支出ということに今お伺いしました。そうしますと、まだまだ利子については 1,000万円ちょいの部分があるということですが、実際にこれだけの、また 1,200万円くらいのお金があるというにもかかわらず、こういう時期に3つの事業しかない、しかも 195万円という、非常に寂しいような気もいたすわけです。 実際に、例えばというか1つの分野の話なんですが、宮古市の中で教育委員会の方が担当だろうと思いますが、コンピューターの再配置等について、今年度 800万円くらいの予算を組まれて、5カ年で中学校を中心に、先にということですか、整備をしていくというようなお話も出ているわけですが、実際に私は市長のおっしゃる公平といいますか、公正という部分から行きますと、義務教育の中で5カ年計画というのは、私は特に中学校はあり得ないなと。いま1年生のメンバーがどうしても3年過ぎると卒業していくという意味で、またコンピューターに関しての教材の配置については、古くやったところはもう実際に使いものにならないというのが実態のように聞いております。もちろんソフトも不足しておりますし、ハードの面からいっても、もう対応できない、今の時代に対応できないということです。そうなってきますと、5カ年で整備するということになれば、おそらく今の、今年入学された1年生の中でかなりの方が単純に計算しますと半分以上ということになりますが、新しい教材としてコンピューターに触れられないということが考えられますね。そういった意味からも、これは最低でも3年以内、できれば1年間に、1年のうちにとりあえず整備をしていただくと。そして、それを教材に有効に使っていただいて、将来子供たちが就職の際、また上の大学、学校に行く際にハンディにならないように、やはりやっていかなければならないというふうに思うわけで。 この中ではいま財源が非常に厳しいということで 800万円、単年度でやるとして5カ年でやっていくと。それからあとは小学校というふうに聞いておりますが、この基金の元金の方ですね、一時的に、一般会計の中に組み入れるかどうかわかりませんが、お借りできないのかなと。そうしますと、 800万円、単純計算で5カ年で 4,000万円というように思うわけで、そういった活用の仕方も元金、これは利息を払ってもいいと思いますが、そういう発想をちょっと変えて、基金の活用をすれば、一率市内の中学生に関しては、機会均等といいますか、教育の部分からいっても公正が保てるんじゃないかなというふうに思うわけでありますし、また文化とか、芸術の面でいきましても、市民会館のピアノが非常に古くなっている。幾らかわかりませんが、 1,000万円、 2,000万円するということも聞いております。こういう分野でも、ハードの部分ですが、当然一般会計からいま大変な財政状況でありますので、捻出が厳しいということで放置されているわけですが、こういう部分についてもそういう基金の活用をしていくということが考えられるのかなと。これは提案でございますが、その点についてはいかがでしょうか。 ○議長(蛇口原司君) 鈴木総務企画部長。 ◎総務企画部長(鈴木英夫君) お答えいたします。 このふるさと創生基金につきましては、活用委員会の方で利用計画を審査して、いま配分しているというわけでございますが、今のコンピューターあるいは市民会館のピアノですか、そういう特定のものに充てるとなります、一時借りると、条例上は今のお話は繰り替え運用、一時運用という形になろうかと思いますが、条例にその規定がございません。ですから、もしそのように使うとすれば、基金の処分というような形になりますけれども、それも今その処分規定が条例の中にございません。したがって、現在の条例の中では、そういう運用はできないという実態でございます。 ○議長(蛇口原司君) 松本尚美君。 ◆16番(松本尚美君) いま現在の条例の中でできないことは、私も条文を読ませていただいて承知しております。ただ、その中には基金の取り崩しは認められているわけですが、元金のですね、確かに委員会で使い方をやっていくわけですが、今の現状ではそのとおりだと思います。ただ、使い方として、そういう発想を持って、条例改正すればできるのかどうかわかりませんが、手続上の問題であれば、今日のところはそういう発想でもって、待たせるんじゃなくて、必要なものは順次整備していくと。それには確かに後で5カ年計画であれば 800万円ずつ年度で予算計上していくわけですが、それが5カ年で返せばいいというような単純な発想なんですが、そういう部分でやらないと、いつまでたってもこの施設整備、またほかにもたくさんあるかと思います。そういった部分が進んでいかないというふうに思うわけでありますが、その辺のところの部分なんで、再度前向きな何かあればと思いますが。 ○議長(蛇口原司君) 熊坂市長。 ◎市長(熊坂義裕君) お答えいたします。 議員のおっしゃるのももっともだというふうに私も思っております。ただ、この条例のこともありますし、ただ3億円を眠らせて、それで利息の低い時代に、それの運用、青少年健全育成ということに使っておりますけれども、おっしゃるとおり、この運用につきましては、先ほどの答弁にもありましたとおりですね、これからいい形で運用できるように、やはり条例の改正等を含めて、議会なりあるいは市民の方に使い方につきましてもう一度……やはり時代も変わっておりますし、考えていただく時代に来ているんじゃないかなと、私も思っております。 ○議長(蛇口原司君) 松本尚美君。 ◆16番(松本尚美君) 市長の今のお答え、前向きというふうに解釈をさせていただきまして、ぜひ早急に、子供たちも困っている部分がたくさんあるかと思います。私がいま例に挙げた部分だけではなくて、あると思います。これは元金を使ってなくするということではありません。これはそれでまた返していただくという部分ですので、基金の残金の部分でできないものかなという提案でございますので、よろしくお願いいたします。 最後に、今回の大雨の被害対策なんですが、先ほどの千束議員の答弁の中にもありましたけれども、冠水は確かに赤前地区、私もひどい状況だというふうには聞いております。また、冠水については赤前地区だけではなくて、ほかの地域にもあります。特に河川に近い地域については、低地については冠水の被害が出ております。それで、千束議員のおっしゃるように、水が引いてしまうと、もう状況がわからないというようなことで、何かあったのかなというような状況の場所も当然あるかと思います。そういう部分で、今回の災害対策本部ができる前に警戒本部ができたということを聞いておりますけれども、やはり市幹部を含めて、現場の職員だけではなくて、現状をやはり見るということが大事だろうと。特に崩れたとか、流れたというのは後で行ってもわかるわけですけれども、冠水状況、これはそのときでないとわかりません。確かに写真で撮れば、水がたまっているなというのはわかると思いますが、やはりそういう現地に出向いて、現状をやはりきちっと把握すると、身をもって把握するということが大事なんですが、先ほど部長さんの話の中には行ってないということがありますけれども、やはり市民との支障を来している状況はどうなんだということは、手分けしてやれば、私はできると思いますので、その点はお願いしたいと。 それから、先ほどご答弁いただけなかったんですが、市民の中には本当にこれ直してくれるのかと、この状況を改善してくれるのかというような不安がつきまとっております。次も同じ状況になったときは大変だなということで、それは計画的にやっていただかなければならないわけです、限られた予算ですから。ですが、やはりどこに問題があったのかということはきちっと把握して、次もまた同じ状況にならないように、いつ来るかわかりませんが、改善をしていくという、そういう計画が大事だろうと。先ほどお答えいただいた中に、防災計画という部分で、確かに来たときにはそれに対応する防災をしなければなりません。 がしかし、いま現在もう危険、問題があるという場所はわかっているわけですから、それに対する対策は市ができなければ、当然県だろうと思いますし、国にもお願いしていかなければならないと、最終的にはそうなると思いますが、やはり計画を練って、それをぶつけていくということも必要だろうと思いますので、この点の取り組み。またちょっと特定的になりますけれども、職員の皆さんには公園を中心に、今回の冠水、被害に対処していただいておりますけれども、一部そうでない、やはり順序からいって遅れる場所が出ております。市民の方々含めて、ボランティアになるのか、最終的にわかりませんが、整備に手をつけてる部分もございます。そういう部分に非常に不安が出ております。ですので、こういった部分に関しても、十二分とはいえないかもしれませんが、やはり手当てをしていただきたいというふうに思いますし、またやりきれない場所がございますので、そういう部分に関しても市の対応をお願いしたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(蛇口原司君) 鈴木総務企画部長。 ◎総務企画部長(鈴木英夫君) 先ほど被害額がおおむね3億 6,000万円と申し上げました。このうち壇上でも申し上げましたけれども、緊急的に要する分については、いま各課から要求をいただきまして、調整中でございますので、最終日に提案させていただきたいと思っております。 ○議長(蛇口原司君) 松本尚美君。 ◆16番(松本尚美君) 金額的な把握は先ほども聞きましたが、そのとおりかなという感じはしますし、どこがどうなのかはよくわかりませんが、いずれにしましても、復旧はどうしても査定をいただいて、県の予算とか、そういったものを引っ張らなければならない部分は当然あると思います。がしかし、市民生活は一日も早く復旧しなければならないものですから、当然早い遅いの問題が出てくると思います。優先順位は多少やむを得ないものかなというふうに思いますが、もう既に先にやらなければならない部分も当然ありますので、そこは多少めり張りをつけていただいて、今回の補正で間に合わなければ、引き続きご検討をいただいて、手当てをしていただくということもあわせてお願いをしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございます。--------------------------------------- △散会
    ○議長(蛇口原司君) 本日はこれをもって散会いたします。             午後3時55分 散会...